注文住宅を建てる際に、一番気になるのは予算だと思います。
できる限りコストを抑え、予算1,000~2,000万円台で家を建てるとしたら、どんな間取りになるのでしょうか?
このページでは、
- 1000~2000万円の予算で建てる際の注意点
- 人気ハウスメーカーの金額別間取り例
- 最近見かけるローコストなハウスメーカー
について詳しく解説しています。
1,000万円台であればローコスト住宅が選択肢になり、2,000万円台であれば大手ハウスメーカーの30~35坪くらいが対象となります。
金額別にハウスメーカーの間取りをまとめたので、ぜひ参考にして下さい。
金額ごとの間取り例と建てる際の注意点
まずは1,000万~2,000万円で家を建てる際の見本となる間取りと、金額別の注意点について解説します。
予算に応じて、どの部分を意識するかが変わってくるので、ぜひ参考にしてください。
1000万円の家
- 延床面積:88.18㎡(26.67坪)
- 間取り:3LDK
1,000万円で新築住宅を考える場合、家の広さは25坪くらいの総二階建てが目安として浮かんできます。
坪数的に少しきつめですが、上図のように3LDKの間取りを確保することはできると思います。
注意点としては、部屋の広さを優先してしまうことで、収納スペースが不足しがちな点です。
上図の間取りでも、2階は各部屋に最低限の収納スペースを確保していますが、1階にはまったく収納できる場所がありません。
家族の人数にもよりますが、収納スペースのことはしっかりと考えて間取りを決めましょう。
シンプルな外観を意識する
予算をできる限り抑えて家を建てるためには、外観をシンプルにすることが重要です。
例えば二階建ての家にするなら、部分二階ではなく総二階の家にした方が安く建てられます。
上図を見ればわかるように、総二階の方が屋根のつくりがシンプルで、コストが安く抑えられるからです。
ざっくりとしたイメージとしては、「凹凸が少ない家」を目指した方が、費用は安くなると覚えておきましょう。
規格型住宅を検討する
予算を大幅に抑えるための方法として、「規格住宅」を検討するのも一つの手です。
規格型住宅とは、すでに間取りのパターンなどが決まっている建物のことで、注文住宅のように自由設計で間取りを決めることはできません。
その代わり何十種類、何百種類という間取りパターンが用意されているので、そこから自分たちの希望に近い間取りを選ぶことになります。
すでに間取りが決まっているので、工場で大量生産することができ、コストを大幅に抑えることができるようになっています。
例えば、この後のブロックで紹介する「ゼロキューブ」などが規格住宅に該当します。
1500万円の家
- 延床面積:110㎡(33.28坪)
- 間取り:4LDK
現在のニーズでは、32~35坪くらいの間取りを希望する人が多く、人数的には3~4人家族でちょうど良い広さとなります。
仮に延床面積33坪の広さで家を建てようと思った場合、坪単価45万円のハウスメーカーを探せば、予算1500万円で収まる計算となります。
大手ハウスメーカーで言えば、タマホームがこれくらいの価格設定となります。
注意点としては、吹き抜けやスキップフロア、回遊動線などの間取りは延床面積が広くなってしまいがちなので、採用する場合は慎重に検討しましょう。
家族の中でこだわりたいポイントが複数出てくるかもしれませんが、全部を叶えようとすると予算オーバーになってしまうかもしれないので、しっかり話し合う必要があります。
こだわりの優先順位を決めておく
もとがローコスト住宅といえども、アレもコレもとオプションを付けていけば、建物価格はどんどん高くなってしまいます。
そこで大事なのは、自分たち家族にとって絶対に譲れないこだわりを明確に決めておくことです。
- 建物の外観をカフェ風なカワイイ感じにしたい
- 高気密高断熱の家に住みたい
- 広くて使いやすいキッチンが欲しい
- 地震に強い家が良い
- 建てた後のメンテナンス費用が掛からない家が良い
このように、人それぞれこだわりはあると思いますが、その中でも何を優先するのかを事前に決めておきましょう。
こだわる部分を明確に決めることで、必然的に候補となるハウスメーカーや工務店絞り込むことができます。
2000万円の家
- 延床面積:129.63㎡(39.2坪)
- 間取り:4LDK+書斎
出典:https://www.leohouse.jp/illustration/vol13/
2,000万円の予算であれば、坪単価50万のハウスメーカーなら40坪の家を建てることができます。
40坪といえば今どきの住宅にしては少し広めなので、同居型の2世帯住宅にすることも可能です。
ただし、大手ハウスメーカーで建てることを優先する場合、延床30坪でも2,000万円に収めるのはかなりぎりぎりの金額となります。
ローコストで広めの住宅にするのか、それとも大手ハウスメーカーで坪数をぎりぎりまで絞った間取りにするのか。
1,000万円台の予算と違ってどちらも選べるだけに、建てる側にとってはハウスメーカー選びで苦労する金額なのかもしれません。
時間はかかっても、しっかりとハウスメーカーや工務店を比較してから間取りを決めましょう。
まずは必要な部屋の数を決める
2,000万円台の予算でマイホームを建てるときのコツですが、最初に希望する部屋数を決めておくことをおすすめします。
希望の部屋数が決まっていれば、建物全体のおおよその広さ(延床面積や坪数)がわかります。
建物の大きさが決まれば、各ハウスメーカーや工務店の坪単価を参考に、マイホームの予算がみえてきます。
自分たちが希望する部屋数だと、建物の大きさは約33坪~35坪くらいだったら、坪単価70万円くらいのハウスメーカーや工務店なら検討できることになり、それよりも高いハウスメーカーや工務店は候補から外すことができます。
和室より洋室を多くする
同じ8畳の部屋でも、洋室より和室のほうが建築費は高くなります。
和室1部屋だけであれば標準仕様になっているハウスメーカーも珍しくありませんが、和室を複数部屋つくる場合はオプションとなり、追加費用が発生してしまうケースもあるので注意しましょう。
ただし、本格的な和室ではなく、リビングに隣接するようなタイプの和室であれば、そこまで建築費が高くなることはありません。
カタログを見るときは少し幅を持って比較する
予算1,000万円台で家を建てる場合は、ローコスト住宅や規格住宅が選択肢となるため、あまり選択肢は多くありません。
一方で2,000万円台の予算がある場合、選択肢の幅はぐっと広がってきます。
例えば予算が2,000万円台前半なのか、2,000万円台後半なのかで、実現できる間取りも少し変わってきます。
ハウスメーカー側も、見本となる間取りを作成する際には、500万や1000万といった区切りの良い数字を意識して見本を作るので、カタログを取り寄せる際は、少し上下の幅を広めに取り寄せましょう。
仮に自分の予算が2,000万円ちょうどだったとしても、2,500万円クラスのカタログを見てみることで、参考になる部分があるかもしれません。
カタログを取り寄せるだけならタダなので、あとで後悔しないように、できるだけたくさんのカタログを見比べることが家づくりの第一歩だと思います。
※予算別のカタログ特集ページ一覧
人気ハウスメーカーの間取り例(1000万~2000万円台)
人気ハウスメーカーの中から、1,000万円、1,500万円、2,000万円で建てることができる間取り例を紹介します。
あくまでも目安なので、実際の間取り例とは異なるかもしれませんが、一つの参考として見ていただければと思います。
今回は7つのハウスメーカーを紹介しますが、中には坪単価の問題でどうやっても1,000万円の予算では収まらないケースもあるので、その点はご了承下さい。
ゼロキューブ
ゼロキューブは1,000万円住宅で注目を集める規格型の住宅会社で、全国各地の工務店とフランチャイズ契約をしています。
規格住宅なので、価格が明確に表示されていることも人気の理由になっています。
1000万円の家の間取り例
- 延床面積:98.53m 2(29.80坪)
- 間取り:3LDK
ゼロキューブのベースプランとなるのが、こちらの間取りです。
筆者も実際にこの間取りの家を見学したことありますが、狭さを感じることもなく、とてもリーズナブルでよくできた間取りの住宅だなと感心しました。
こちらの間取りプランの建物本体価格は1,000万円です。
1500万円の家の間取り例
- 延床面積:151.52m2(45.81坪)
- 間取り:4LDK
ゼロキューブでは基本プランに+500万円で3階建て住宅にも対応しています。
1階がビルトインガレージになっているので、面積が狭い土地にも対応できるように考えられています。
土地の広さに余裕があれば、ビルトインガレージではない3階建て住宅も同じ価格帯で用意されています。
2000万円の家の間取り例
- 延床面積:109.57m2(33.14坪)
- 間取り:3LDK
ゼロキューブシリーズで一番高額なのが、ライフレーベルのフリークスハウスで1,980万円です。
家の大きさとしては33坪ほどしかありませんが、ゼロキューブシリーズの中でもハイグレードに位置する商品になっており、中庭でランチやBBQを楽しむなど、家族や仲間が集える家づくりをコンセプトにしています。
ただし、2,000万円あれば他のハウスメーカーの注文住宅も選択肢に入ってくるため、じっくり比較してから決めましょう。
タマホーム
タマホームはローコスト住宅で人気のハウスメーカーで、自由設計だと坪40~45万円の価格帯ですが、間取りがあらかじめ決まっている企画型の住宅であればさらに予算を抑えたプランも用意されています。
注文住宅の「大安心の家」が不動の一番人気で、標準仕様の充実度でも高い評価を得ています。
1000万円の家の間取り例
- 延床面積:62.10㎡(18.78坪)
- 間取り:2LDK
建物価格1,060万円の企画型住宅(シフクの家)であれば、タマホームでも1,000万円の住宅があります。
ただし延床面積は1階と2階合わせて18坪ほどしかありませんので、かなり小さな家になってしまいます。
企画型なので間取りを自由に決めることはできませんが、1階20プラン、2階30プランの全60プランの間取りから希望に合う形を選ぶことができます。
1500万円の家の間取り例
- 延床面積:121.50㎡ (36.7坪)
- 間取り:5LDK
タマホームの人気シリーズ「大安心の家」だと、坪単価は40万円前後です。
建物価格1,500万円の家だと、35坪~40坪ほどの間取りという計算になります。
上記の間取りだとLDKの配置が悪く、活用法があまりない無駄なスペースが多くなってしまっているように感じます。
キッチンは玄関と平行になるように横向きにした方が使い勝手が良く、リビングダイニングもより広いスペースを確保できるのではないでしょうか。
2000万円の家の間取り例
- 延床面積:140.77m2(42.5坪)
- 間取り:4LDK+書斎+ビルトインガレージ
タマホームなら2,000万円あれば、45坪~50坪の家も予算内で納めることができます。
上図の家は42.5坪なので45坪よりも小さいのですが、外観や間取りにかなりこだわっているので、そこで建築費が高くなっていることが予測できます。
例えば2階の間取りですが、階段から左側に部屋が集中しており、右側には書斎や吹抜け部分しかありません。
これは外観を片流れの屋根にしたいというこだわりが有ったからだと思います。
実際、こちらの間取りの家の外観はサーファーズハウスのようになっており、片流れの大屋根がポイントになっています。
アイフルホーム
アイフルホームはフランチャイズ系のローコスト住宅です。
最近はインターネット限定の格安住宅も販売をはじめており、1,000万円からのマイホーム作りが可能になっています。
ただし、一般的なアイフルホームの住宅商品は、坪単価40万円~50万円くらいの価格帯が多いように感じます。
1000万円の家の間取り例
- 延床面積:69.4m2(21.0坪)
- 間取り:1LDK+ファミリースペース
こちらの間取りはアイフルホームの「i-Prime7」という商品で、価格は驚きの900万円です。
1LDK+ファミリースペースという間取りなので、子どもがいないご夫婦や単身者向けのマイホーム住宅だと考えるのが良いでしょう。
こちらのi-Prime7というのはアイフルホームが販売するインターネット限定の商品で、すべてインターネット上で仕様を決めていくことになり、アドバイスをくれる営業担当なども付きません。
多少なりと家づくりの知識がないと難しいように思いますが、今回紹介している間取り以外にも2LDKや3LDKが1,000万円前後で建てることができる人気です。
1500万円の家の間取り例
- 延床面積:100.25㎡(30.32坪)
- 間取り:3LDK+畳コーナー
アイフルホームはローコスト住宅として紹介されることが多いのですが、それでも坪単価は45~50万円くらいになるのが一般的です。
ですので、建物予算1,500万円で抑えるためには、30坪~33坪くらいの間取りを考えておくのが理想だと思います。
間取りの気になる点としては、1階のリビング階段と畳スペースを強く希望されたのかなという印象。そのため、2階の間取りが一部強引に感じます。
リビング階段と畳スペースがなければ2階の左下にある謎の空間は無くて良かったのではないでしょうか。
仮にこの謎の空間をつくるのであれば、2階ベランダはこちら側にした方が洗濯動線は良くなったと思います。
2000万円の家の間取り例
- 延床面積:132.00㎡(39.90坪)
- 間取り:4LDK
上図の間取りは、40坪の南玄関の家を建てるのであれば、まさに教科書にあるような理想的な間取りだと思います。
トイレ、洗面所、お風呂場が完全に生活スペースから独立しているので音の問題もありませんし、2階の各部屋ともに十分な広さが確保されていて、収納スペースもあります。
ただ1点気になったのは、1階の和室へ行くための動線です。この間取りだと和室にお客さんを通すとき、一度LDKを経由しなければなりません。
玄関から直接和室に入ることができるようにしておくのが良かったかなと思います。
パナホーム
大手家電メーカーのパナソニックグループで、2018年4月に「パナホーム」から「パナソニックホームズ」へと社名が変更しています。
松下電機(パナソニック)の創業者である松下幸之助さんには、どうしても家づくりをやりたいという夢があり、パナホームが誕生しました。
住宅に使われる設備品や建具は、パナソニックの製品でまとめられているので安心感があります。
1000万円の家の間取り例
残念ながらパナホームでは、1,000万円の予算で注文住宅を建てるのは金額的に難しいです。
パナホームの平均坪単価が70万円~80万円なので、1,000万円だと延床15坪くらいの家になってしまいます。
1500万円の家の間取り例
- 延床面積:81.21㎡(24.56坪)
- 間取り:2LDK
パナホームでは低予算向けの「リビングボックス」という住宅商品があります。
特徴としては極力間仕切りをなくし、名前の通り家全体がリビングと一体化しているような間取りになっています。
家の形もキューブ型にすることで、建築費を大幅に抑えることができる商品になっています。
今回紹介している2LDK、24坪のプランだと本体価格は約1,450万円です。
もちろん構造は、パナホーム自慢の鉄骨造ですので耐震性も抜群です。
2000万円の家の間取り例
- 延床面積:95.60㎡(28.92坪)
- 間取り:3LDK
延床面積29坪弱と、かなりコンパクトにまとめられている間取りです。
それでいて3LDKとは別に2階にはピアノを置くスペースまでしっかり確保されているので、かなり良く考えられた効率の良い間取りになっていると思います。
2階に洗面所とバスルームを設置したことで、1階はかなり余裕のある空間づくりが出来ていますし、2階も全然窮屈な感じがしません。
夫婦2人と子ども1人の3人家族には、申し分のない間取りになっているのではないでしょうか。
一条工務店
一条工務店といえば、高気密高断熱の家づくりに高い評価を受けている住宅会社です。
自社ホームページの年間建築棟数では、積水ハウスや大和ハウスを抑えて1位を獲得するなど、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いで急成長を遂げている注目のハウスメーカーです。
1000万円の家の間取り例
一条工務店は大手ハウスメーカーの中では、坪単価も安価に設定されているのですが、それでも予算1,000万円で一条工務店の家を建てるのは難しいです。
1500万円の家の間取り例
- 延床面積:67.60㎡(20.45坪)
- 間取り:2LDK
こちらは一条工務店の間取りではありませんが、予算1,500万円で建てるのであれば、この間取りのように20坪ほどの平屋住宅というのが一番可能性のある間取りなのかなと思います。
一条工務店には「アシュレ」という低価格の商品があったのですが、つい最近販売が終了してしまった模様です。
ですので、現時点で一番安価な商品は「セゾンAタイプ」になります。
それでも坪単価だと60万円~70万円ほどするので、20坪の平屋で本体価格は1,500万円くらいになります。
2000万円の家の間取り例
- 延床面積:103.50㎡(31.30坪)
- 間取り:2LDK
こちらの間取りはセゾンAタイプです。
坪単価65万円だと31坪で本体価格は2,000万円ほどになります。
ただ人気のアイスマート(i-smart)やアイキューブ(i-cube)でも、坪単価は70万円ほどしかしないので、住宅の機能や装備を比較すると、圧倒的に人気のiシリーズをお薦めします。
一応こちらの間取りで気になるポイントをあげておくと、2階リビングの間取りになっているのですが、1階にも2階にも洗面所らしき部屋があり、ちょっと効率の悪い間取りだなと感じました。
大和ハウス
大和ハウスは日本ではじめて、プレハブ住宅(工場にて加工・生産ができる住宅のこと)を創作した住宅会社で、現在の鉄骨住宅のベースになっています。
1000万円の家の間取り例
大和ハウスの坪単価は65万~95万円ですので、予算1,000万円では難しいです。
1500万円の家の間取り例
- 延床面積:66.24m2(20.0坪)
- 間取り:2LDK
こちらの間取りはダイワハウスの物件ではないのですが、ダイワハウスの坪単価から推測すると予算1,500万円だと平屋の20坪ならぎりぎり可能かもしれません。
もちろん本体価格なので、付帯工事やら諸経費を考えるとトータルで2,000万円ほどになると思います。
ですが、どうしてもダイワハウスで家を建てたいと思うのであれば、一度ダイワハウスの住宅展示場などに足を運び相談してみる価値はあると思います。
2000万円の家の間取り例
- 延床面積:86.11㎡(26.04坪)
- 間取り:3LDK
大和ハウスではライフジェニックというWEB限定の住宅商品があります。
あらかじめ用意されている98個のプランから間取りを選んでいく形になり、こちらの商品ですと予算2,000万円以内に収めることも可能です。
大和ハウスの公式サイトから6つの質問に答えるだけで、自分に合った間取りを自動的に提案してもらうことができるシステムになっています。
住友林業
住友林業はその名前の通り、木造住宅を得意としている大手ハウスメーカーで、一般的な木造住宅に比べ約5倍太い柱を使用したビッグフレーム構法が人気です。
価格帯としては同じく木造の一条工務店よりも高額に設定されています。
1000万円の家の間取り例
木造住宅のハウスメーカーではトップクラスの価格設定になっていますので、残念ながら予算1,000万円では住友林業の家は建てることができません。
1500万円の家の間取り例
- 延床面積:64.59㎡(19.53坪)
- 間取り:1LDK
住友林業の平屋住宅「グランドライフ」は、坪単価80万円~90万円ほどなので、20坪の平屋住宅でも予算1,500万円は少しオーバーしてしまう可能性があります。
上記の画像は19.5坪の平屋住宅なのですが、18帖のLDKに主寝室も8帖と少し余裕がありますので、ここからさらに1坪くらいは絞った間取りにすることで、予算1,500万円も見えてくるのではないかと思います。
2000万円の家の間取り例
- 延床面積:91.49m2(27.6坪)
- 間取り:2LDK+畳コーナー
こちらの間取りは2階建ての27坪です。
2,000万円÷27.6坪=72.5万円なので、これもまた多少予算オーバーしそうですが、住友林業の中で一番お手頃な「Forest Selection BF」という規格型商品であれば、もしかすると予算2,000万円で収まるかもしれません。
コツとしては上記間取り図のように、とにかく総二階建てでシンプルな間取りにすることです。
吹抜けなども予算があがってしまうので、なるべく避けるようにしましょう。
今回は低価格帯で知名度の高いハウスメーカーを紹介しましたが、全国対応ではなく各地域のハウスメーカーや工務店を視野にいれれば、1000万~2000万円台で家を建てられるところは他にもあると思います。
どれだけ安く、かつ快適な間取りで家を建てられるかは、ハウスメーカー選びにかかっていると言えますので、焦らずにじっくりと比較検討しましょう。
「LIFULL HOME'S」などのポータルサイトを使えば、予算や地域に応じたカタログを無料で取り寄せられるので、希望に合うハウスメーカーが見つかるまで、何社か比較してみることをおすすめします。
※予算別のカタログ特集ページ一覧
1,000~2,000万円台の家を建てた人の体験談
栃木県/30代/レオハウス
子供が生まれるのを機にマイホームを建てようと一念発起しました。しかし現実は甘くなく、自分の収入ではどこのハウスメーカーも本気で取り合ってくれませんでした。
それもそのはず、銀行からは1,700万円(自己資金350万円)の融資が限度だという回答を頂いていて、土地から購入の自分たちとしてはマイホームは手の届かない夢の商品だったんです。
だけど友人からレオハウスを薦められ、最後の望みというと大げさだけど、それくらいの気持ちで相談にいきました。
レオハウスの営業Fさんは、そんな自分たちの気持ちを汲んでくれたのか、「その予算でもマイホームは建てられます」と断言してくれたんです。
それが自分たちにとってはすごく心強く、すごく勇気をもらいました。
奈良県/40代/大和ハウス
今年の春、大和ハウスの分譲地で注文住宅の話を進めていました。その地域は滅多に売り地がでないエリアだったので、すぐに飛びつきました。
場所も気にいり、こちらは前向きに検討したかったのですが、大和ハウスの営業さんからこう言われました。
「○○さんの予算(土地込み2,800万円)では、希望される家を建てるのは難しいと思います」
「2階の子ども部屋を2つから1つに減らせば何とかなるかもですが」
大和ハウスでなく、タマホームとかアイフルホームの家だったら予算内で足りるのに、やっぱり大手だと難しいんだと断念しました。
もう少し予算に余裕があればよかったのですが。
千葉県/30代/ユニバーサルホーム
マイホームを建てるなら絶対に床暖房と太陽光発電のオール電化が絶対条件でした。それと木の家が良かったから木造住宅しか選択肢になかった。
住友林業、一条工務店、ヤマダエスバイエル(現在はヤマダホームズに社名変更)で相談したけど、どこも予算2,000万円以内では無理との回答だった。
ローコストのタマホームとユニバーサルホームに相談することに。ユニバーサルに決めたのは標準で地熱床システムがついていたから。
それでもタマホームの床暖房なしと、ほぼ同額だったから得した気分になれたので結果オーライですけど。
1,000~2,000万円で家を建てた人の体験談を紹介してきましたが、ポイントとなるのがハウスメーカー選びです。
少ない予算でも、自分の希望に合うハウスメーカーを選べれば、満足度の高いマイホームを建てることができます。
そのためには、やはり複数の業者を比較してから慎重に選ぶ必要があるので、まずはいくつかカタログを取り寄せて候補を選び、詳しい話を聞いてから決断しましょう。
まとめ
予算1,000万円台で、間取りを好きに決めることができる注文住宅にこだわるのであれば、ローコスト住宅に限定されてしまいますが、広さは40坪程度までなら十分に検討できる範囲内だと思います。
2,000万円台の予算になれば、大手のハウスメーカーでも十分検討できる範囲となります。ただしあまり大きな家ではなく、35坪~40坪くらいの広さを想定しておきましょう。
この価格帯で満足できる家を建てるためには、ハウスメーカーや工務店の見積もり・プランを徹底的に比較することが必要です。
比較することで業者側でも競争意識が高まり、値下げ交渉などがしやすくなるので、時間に余裕がある限りなるべくたくさんの業者から話を聞きましょう。
先ほども紹介しましたが、LIFULL HOME'Sなどのポータルサイト経由でカタログを取り寄せれば、悪質な営業などのトラブルに巻き込まれることはありませんし、自分の予算にあった業者から選べるので安心です。
家づくりで失敗しないためには、最初の情報収集がとても大切なので、時間をかけてじっくり比較しましょう。