注文住宅(新築)の間取り図の失敗例とこだわる際の注意点

注文住宅の間取り図で失敗しないための法則と費用相場

マイホームを建てる際の重要なポイントの1つが間取りで、失敗すると住みづらい家になってしまいます。

注文住宅の場合、自分たちで間取りを考えていく楽しみがある反面、「あそこをこうしておけば良かった…」と、完成後に後悔する人が後を絶ちません。

この記事では、間取りで後悔しないためのポイントを分かりやすく解説するので、家づくりの参考にしてもらえればと思います。

間取りで失敗したと思う場所ランキング

管理人がハウスメーカーの営業マンだったころ、実際に注文住宅を建ててもらったお客さんから聞いた話を元に、「この間取りは失敗した」と思う場所をまとめて、ランキングにしてみました。

1位:収納の数や場所
2位:各部屋の広さ
3位:動線が悪い
4位:バスルームの広さ
5位:各部屋の配置

こちらも経験も交えながら失敗しない間取りづくりのアドバイスをするのですが、それでもやはり自分たちの意見を優先したり、予算的な問題で坪数を減らした結果、完成後に後悔してしまう人が後を絶ちませんでした。

このような失敗しないためには複数のハウスメーカーのプランを比較して、どの間取りが自分達に合っているのか中立的な専門家に相談するのがポイントです。

タウンライフ」では家づくりのプロが、それぞれのライフスタイルの合わせてどういった間取りがいいのか提案してくれます。

メリットだけでなくデメリットもきちんと説明してくれ、しかも無料で相談できるので、間取りで失敗したくない人は利用してみてください。

なお、当サイトでは参考となる間取り例を記事別に紹介しています。クリックすると各ページの間取りが見れるので、合わせてチェックしてみてください。

予算 人気 こだわり
1,000~2,000万 3階建て 和風住宅
3,000~4,000万 狭小住宅 屋上のある家
5,000~6,000万 二世帯 2階リビング

収納の数や場所

収納に関する失敗例が断トツの1位です。収納の数が足りない、想像より狭かった、場所が悪いなどがあります。

収納の広さで失敗

収納スペースが想像していたより狭く使いづらいし、収納量が全然足りない。このような失敗例の原因は、プラン図に収納の広さが記載されていないためです。

最近、ウォークインクローゼットなどには「1.5帖」、「2帖」のように、広さが記載されていることもありますが、帖や坪数で書かれても想像できない人が多いのです。

対策としては、プラン図の収納部分は、奥行きや幅をセンチメートル(cm)やミリメートル(mm)で記載してもらうようにお願いしたり、自分で書き込むようにすると想像しやすくなります。

クローゼット

もう1つ、少し上級者向けの対策なのですが、基本的に収納スペースは2帖など床面積で考えるのではなく、「壁面積」で考えるという方法もあります。リビングダイニングであれば、壁面積7㎡以上の収納が理想的だと言われています。

収納の配置で失敗

収納の場所でも失敗例が目立ちます。出窓がある家などは、出窓の下を収納スペースとして考えるケースが多いのですが、子供部屋などは出窓下に収納があると、ベッドを置くスペースが限定されてしまいます。

対策としては、間取り図を見て、どのように家具や家電を配置するのか色々と試してみると、ベストな収納位置が見えてくるでしょう。

各部屋の広さ

部屋の広さで失敗したと感じる人もかなり多いです。

LDKが広すぎて冷暖房の効きが悪い、主寝室が広すぎて殺風景、子供部屋が狭すぎて片付かないなど、部屋の広さは実際に住んでみないとわからないことも多いので難しい部分でもあります。

理想的なLDKは16帖~20帖と言われており、リビングダイニング部分で13帖~15帖、キッチン部分で3帖~5帖です。広ければ良いというものではなく、家具などの数や大きさも考慮しておかなければ、殺風景な部屋になってしまいます。

また住宅展示場の部屋のイメージよりも、実際の部屋の方が少し狭く感じます。これは展示場には必要最低限の家具家電しか設置されておらず、実際にはもっと荷物が増えるからです。

対策としては間取り図に、実際の縮尺でダイニングテーブルやソファーなどの家具家電品を書き込み、どれくらいのスペースが必要なのか見てみましょう。

別記事の「家の間取りがシミュレーションできる人気アプリまとめ」で紹介している、アプリやソフトを使って、実際の間取りに家具を配置するとさらにイメージしやすくなると思います。

同じ6畳でも広さが違う

注文住宅の場合「6畳」といってもハウスメーカーによって広さが異なることがあります。その理由は広さを表す方式に「尺モジュール」と「メーターモジュール」があるからです。

一般的には基本単位が910mmの尺モジュールを採用している会社が多いのですが、中には基本単位が1,000mmのメーターモジュールを採用しているハウスメーカーもあります。

この「1畳」の誤差は、部屋が大きくなればなるほどズレが出てしまうので、事前にどちらの単位なのか尋ねておくようにしましょう。

モジュール

6畳をそれぞれ平米数に置き換えると以下になります。

  • 尺モジュール:約10㎡
  • メーターモジュール:約12㎡

これとは別に、京間(955mm×1910mm)などと呼ばれる寸法もあるので注意しましょう。

動線の悪さ

動線とは、日常的に移動する軌道のことをいいます。例えば、調理をしながら洗濯やお風呂掃除をするとき、キッチンから洗面所へ移動します。これも動線の1つです。

キッチンから洗面所へ移動するとき、いったんリビングを通って洗面所へ行くのと、キッチンから直接洗面所まで行ける間取りであれば、当然キッチンから直接行ける方が楽ですよね。

このように日常的に移動する軌道を意識しながら間取り考えていくようにしましょう。

家事動線を考えた間取りの取り入れ方

出典:http://refopedia.jp/housework-flow-line

理想の動線が逆効果になることもある

家に住む全ての人に必ず日常的な動線が存在しています。ですので、家族全員の動線を意識して間取りを考える必要があります。

キッチンから洗面所へ移動するとき、リビングを通って洗面所へ行くのと、キッチンから直接洗面所まで行ける間取りであれば、当然キッチンから直接行ける方が楽ですよね。

動線は奥様だけのことではありません。家に住む全ての人に、かならず日常的な動線が存在しています。ですので、家族全員の動線を意識して、間取りを考える必要があります。

キッチンから洗面所だけでなく、洗濯機から洗濯物を干す場所までの動線、子供が帰宅してから部屋に向かうまでにリビングを通るようにする動線、高齢者が同居するときは夜中にトイレに行きやすい動線など、家族それぞれの動線があるはずです。

子供と毎日顔を合わせることができるように、2階への階段をリビング内に設けるのも、動線を意識した間取りづくりだと言えるでしょう。

しかし、リビング内階段が後悔へと繋がることもあります。

例えばリビング階段にしたことで、リビング部分のエアコンの効きが悪くなったり、1階で料理している匂いが2階へと流れてしまうことも想定できます。

つまり、理想の動線を実現することが、必ずしも間取りづくりにプラスになるとは限らないということです。

対策としては家族全員の日常動線を意識した間取りを考え、その間取りにすることでマイナスとなる面がないか営業マンにアドバイスを求めたりするようにしましょう。

バスルームとトイレの広さ

間取りの失敗ではないかもしれませんが、バスルームとトイレの広さで後悔する人が多かったので、ここで簡単に解説させてもらいます。

注文住宅といっても、基本バスルームはシステムバス(規格品)を採用しているハウスメーカーがほとんどで、広さは0.75坪、1.0坪、1.25坪、1.5坪のタイプが主流です。

1.25坪までが標準で1.5坪になるとオプションというケースもあります。ちなみに、一般的な賃貸マンションのバスルームの広さは0.75坪くらいです。

そう考えると1.0坪タイプの広さでも十分と思う人も多いのですが、子供と一緒に入ったり、介護が必要なケースとなれば、1.0坪ではかなり狭く感じると思います。

バスルームのサイズ

バスルームの広さは1坪タイプや1.5坪タイプがあるといいましたが、専門的な名称だと「1620サイズ」や「1616サイズ」と言ったりもします。

この1620というのは、バスルームの広さが160cm×200cmという意味です。ちなみに1616だと160cm×160cm、1624だと160cm×240cmとなります。

代表的なバスルームのサイズ一覧です。

名称 サイズ 坪数
1624サイズ 160×240cm 1.5坪
1620サイズ 160×200cm 1.25坪
1616サイズ 160×160cm 1.0坪
1216サイズ 120×160cm 0.75坪

※メーカーによっては1624→1623、1616→1717など、わずかな違いがあります

バスルームサイズ

出典:https://sumai.panasonic.jp/bathroom/size/index.html

トイレの広さは「壁芯」を考慮しよう

トイレも「もう少し広くしておけば良かった」と後悔する人が多い場所です。注文住宅のトイレの広さは、基本的に1.0畳のタイプが多いです。

先ほどのバスルームは「坪」、こちらのトイレは「畳」なので勘違いしないようにしましょう。

トイレ

出典:https://sumai.panasonic.jp/toilet/

一般的な賃貸アパートなどのトイレが0.75畳程度なので、1畳もあれば問題ないと思ってしまいますが、実際のトイレの広さは1畳にはなりません。

1畳タイプのトイレは、数字上910mm×1820mmですが、それは「壁芯(壁の中心)」からの長さであって、実際の空間はそれより狭くなっていまいます。

トイレ

この画像でいうと赤い部分(壁の厚み)を、実際のサイズから差し引きしなければなりません。そうすると、想像よりも狭いトイレだと感じてしまうことがあります。

担当した注文住宅を訪問したとき、奥様から「トイレが狭くて、そこだけが後悔しています。毎回トイレに入るたびに、どうしてあのとき15万円(0.25坪単価)をケチってしまったのだろうと泣けてきます」と言われたことがあります。

対策としては、展示場でバスルームやトイレを見学するとき、実際に中に入り、しっかりと扉を閉めて確認するようにしましょう。

扉が開いている状態と閉めた状態では、広さの感じ方が全然違ってきます。宿泊体験ができる施設があれば、実際にお風呂に入ることも、トイレを使用することもできます。

間取り図の数字に騙されないように、実際の空間の広さを想定して、どのくらいの広さにするか決めるようにしましょう。

間取りの配置

玄関の位置や主寝室の配置など、間取りに関する失敗例も多くあります。

玄関の位置

意外に盲点になりやすいのが「玄関の位置」です。

経験が浅い営業マンを見極める方法の1つでもあるのですが、ハウスメーカーや工務店では契約前のラフプラン(簡易間取り図や概算予算など)は、営業マンが独自に作ることがあります。

経験が浅い営業マンにありがちなミスで玄関から正面に階段を設置したり、トイレや脱衣所の入口が丸見えになってしまうことがあります。

悪い間取り例

悪い間取り

これだと年頃の女の子がいる場合、玄関にお客さんがいると階段を上るときスカートに注意しなければなりませんし、トイレに行くのもお風呂から出るのにも気を使います。

主寝室は1階?2階?

最近のトレンドは1階にLDKと水まわりをつくり、各自の部屋は2階にする間取りです。なるべくLDKを広くつくりたいという人が多いので、このような間取りになります。

しかし、本当に夫婦の主寝室は2階でいいのでしょうか。年齢を重ねると、階段の上り下りだけでも苦痛になります。

もしかすると将来的に両親の介護が必要になり、同居する可能性はありませんか。そうなると1階に部屋がないので、大規模なリフォームが必要になるかもしれません。

もしもの時を考え、1階に和室を作っておくのも良いかもしれません。

採光や風の通り道を考える

各部屋の配置では、採光や風の通り道まで考えなければなりません。

風が通りづらい間取りにすると、夏は室内の温度がどんどん上がり、冬は冷気がどんどん溜まってしまい、結果として家の大敵でもある湿気や結露の原因となります。

寝室は安眠できる環境づくりが大切

一日の疲れをとるのは睡眠です。寝室は安眠できるように配慮した間取りにしましょう。例えば寝室の隣にバスルームを設置するのは避けましょう。

夜遅くに帰宅する家族がいれば、お風呂やシャワーの音が気になり安眠できません。

またエアコンの室外機の設置場所にも気を配り、なるべく部屋から離れた位置に設置しておきましょう。

対策としては、玄関からの階段やトイレの位置というのは、男性は気付きにくく、女性ならではの視点でなければ解りづらいものです。

ですので、家族全員で話し合いながら間取りを決めることが、失敗や後悔の少ない家づくりには欠かせないことだと思います。

間取り作成のポイントと注意点

ここからは実際に間取りを作成していく時のポイントや、ハウスメーカーや工務店などに間取り作成を依頼する際の注意点を解説します。

こだわりが強いと売却するとき大変

注文住宅は自分が好きなように間取りを決めることができるので、あらゆる場所に自分たちのこだわりを詰め込みたいと思いがちです。

それが注文住宅の醍醐味でもあるので、それが悪いことだとは言いません。

しかし、建物の価値・評価という面を考えたとき、こだわりが強くなるとマイナス評価になる可能性が高いことは知っていてください。

例えば、将来的に売却することになった場合、こだわりが強い家というのはなかなか買い手がつかないことが多いです。

どんなに良い立地や素敵な戸建て住宅でも、1つ強いこだわりがあるだけでなかなか売れなくなります。そのため売却査定では、こだわりが強い家というのはマイナス評価になる可能性があります。

間取り作成にかかる費用

ハウスメーカーで営業マンをしていたとき、「間取りを書いてもらうのはお金が掛かりますか?」という質問をよくされました。

基本的に、ハウスメーカーが提案する間取りは無料です。

1つの間取り図を完成させるには最低でも2時間くらいはかかりますが、ハウスメーカーの営業マンが書いているので間取り図に関してお金を請求することはありません。

ただし、仮契約や請負契約の後に設計士さんが書く図面となれば話が変わってきます。

ハウスメーカーによって契約後の図面は有料としていることもありますし、家の建築代金に設計料が含まれていたりもします。

ハウスメーカー・工務店は無料!設計事務所は有料

基本的に間取り図の作成は無料と話しましたが、設計事務所や建築デザイナー等に依頼する場合は違います。

ハウスメーカーや工務店は建物価格の中に設計料も含まれているという考え方なのですが、設計事務所や建築デザイナーたちは建物の建築を請負うのではなく、注文住宅づくりのサポート(代行)してくれる立場にあります。

ですので、ハウスメーカーのように建物価格で利益が出ることはありません。

あくまでも、設計や建築管理代行という面に対価を払う必要がありますので、間取り図1つ書いてもらうにもお金が掛かります。

自分で間取り図を書いてみる

間取りを書くのは素人には難しいと思っているかもしれませんが、決して難しいことではなく、自分で書くこともできます。

自分で繰り返し書くことで、良い点や悪い点が次第にわかるようになってきます。誰に見せるわけでもないので、下手でも構いません。

まずは自分たち家族の理想の間取りを、一度書いてみましょう。間取りを書く方法は、紙に書く方法と、インターネットを利用して作成する方法の2つあります。

方眼紙に間取り図を書く

方眼紙は、ハウスメーカーの営業マンたちが間取りを書くために使っている、スケッチノートのようなものです。

ホームセンターや文房具店で買うことができ、コクヨの「A3・1mm方眼(280×400)」がおすすめです。この方眼紙と、鉛筆、定規があれば簡単に間取りを書くことができます。

方眼紙

インターネットで間取り図を作成する

少し前までは、PCで間取りを作成できるソフトは高額で、業者の人しか持っていませんでしたが、最近では無料で間取りを書くことができるアプリやサイトが多数あります。

別記事の「家の間取りがシミュレーションできる人気アプリまとめ」で、スマホやPCで間取り作成できる、おすすめの間取りソフトやアプリを多数紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

とくに最近のスマホアプリは、知識がなくても簡単に間取り図作成が出来てしまいます。慣れてくれば、20~30分ほどで戸建ての間取りを作ることができます。

さらに、自分が作った間取りや外観を3D化してみることもできるアプリやソフトもあります。有料のソフトもありますが、無料の間取り作成ソフトで十分過ぎる機能が備わっています。

営業マンが書く間取りは信用し過ぎない

最後に1つ言っておきたいことがあります。営業マンが書く間取りを信用し過ぎないようにしましょう。

ハウスメーカーや工務店の営業マンが、間取りを書いて提案してくれることがありますが、営業マンが間取りを書いてくれる理由は、お客さんの家を後日訪問するための口実の1つに過ぎません。

彼らは営業のプロであり、設計士のように専門的な勉強をしているわけでもなければ、資格を持っているわけでもありません。そのため、構造的に不可能な間取りだと気付かずに書いてしまうことがあります。

営業マンが書いた間取りに魅力を感じて契約したけど、実際に設計士が書く段階になって「○○部分は構造的に無理です」と、一蹴されてしまうことがあります。

こだわりの部分があるのでしたら、必ず契約するまえに設計士に確認するようにしましょう。

まとめ

注文住宅の醍醐味は、自分の好きな間取りを実現できることです。家づくりにおいて一番楽しい時間というのは、間取りを決めているときでしょう。しかし、楽しみや期待が大きい反面、失敗したと感じると落胆も大きくなります。

100%理想通りの家づくりは出来ないと、割り切って考えておくのも大事です。「家は3回建てて理想の家が完成する」と言われていますが、3回では足りないと思うほどです。

管理人も、何十人というお客さんの家づくりのお手伝いをしてきましたが、今でも100%納得がいく家づくりができる自信はありません。

「あそこまで勉強して悩んで決めた間取りだから、失敗した箇所もあるけど、これも良い思い出だ」くらいで考えておくのが良いかと思います。

色々な家の間取りをみたり、実際に自分で間取りを書いてみるのが、間取りで失敗しないための一番の近道だと思います。

タウンライフでは、予算や希望している条件を入力することで、条件にあったハウスメーカーや工務店の間取り例が載っている資料を一気に集めることができるので、これから間取りを考えるという方は利用して色々な間取り例を見てみましょう。

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