土地選びの失敗事例からみる探し方のコツ

土地選びの失敗事例からみる探し方のコツ

これから土地を購入して家を建てようと検討している人向けに、土地選びポイントを解説します。

「良い土地」と「悪い土地」の基準は人それぞれ異なるので、定義するのは難しいです。

今回は実際の失敗例から「お金が掛かる土地」「理想の家を建てることができない土地」を悪い土地の定義として、選ぶ際に注意すべきポイントをまとめていきます。

【目次】失敗しない土地選びのポイント
  1. 実際の失敗例
    1. 水はけが悪い
    2. 日照が悪い
    3. 道路の問題
    4. 共有名義の土地
    5. 境界問題
    6. 災害問題
    7. 不動産会社を信用しすぎない
    8. 生活環境は自分しか判断できない
    9. 予算オーバーの土地
  2. 理想の家を建てることができない土地
    1. 土地の形状が悪い
    2. 規制や条例の問題
  3. お金が掛かる土地
    1. 地盤改良でお金がかかる
    2. ライフライン工事でお金がかかる
  4. まとめ

実際の失敗例

管理人も長いこと不動産業界に勤めていましたので、色々な土地購入の失敗談を見たり、聞いたりしてきました。その中から、多かった土地選びの失敗談をいくつか紹介します。

水はけが悪い

意外と盲点になりやすいのが土地の水はけ問題です。

晴れた日は問題ないのですが、雨が降ると水はけが悪いため足元がグチャグチャになったり、土地の形状に問題があったり、地域の地形が盆地になっていることで、周辺の雨水が集中して集まる土地などがあります。

ただし、事前に水はけが悪い土地だということがわかっていれば、家を建てるとき同時に対策を講じることは難しくありませんし、費用的にも大きな出費になることはありません。

水はけが悪いからダメというのではなく、悪いなら悪いでそれをしっかり把握した上で購入し、きちんと対策をすることが重要です。

日照が悪い

日照の問題は思っている以上に深刻な場合があります。自分たちがガマンする分には良いのですが、隣家に影響を与えてしまうケースもあるからです。

そうなってしまうと近隣トラブルの原因にもなるので、決して楽観的な話しではなくなります。

なるべくなら両隣には家がすでに建っている土地の方が、日照トラブルは起きづらいと言われています。隣が空き地の状態であれば、後から他の家が建ったり、最悪マンションが建つことだって考えられるからです。

その点、両隣に家が建っているのであれば、その家に配慮したプランを考えて家を建てればいいだけの話しなので難しくありません。

道路の問題

土地トラブルで多いのが道路の問題です。建築基準に適した道路に土地が面してなければ、家を建てることができないなど道路問題は厳しく規制されています。

接している道路が国道や市道であれば、さほど大きな問題にはならないのですが、私道や共有道路に接している土地を買ってしまうと、トラブルに巻き込まれる可能性は高くなります。

共有名義の土地

なるべく避けた方が良いのが、共有名義となっている土地の購入です。

管理人が実際に体験したのですが、遺産相続した土地を売却して欲しいと相談され、土地を探しているお客さんに紹介しました。

売主の話しでは兄妹みんな売却することに同意しているという話しだったのですが、いざ売買契約の段階になり兄妹の1人が売却に反対していることが判明したのです。

共有名義の場合は基本的に相続人全員の同意なければ売買契約は成立しません。

そのため、反対している兄弟1人を説得するまで待つことになったのですが、1ヶ月経っても2ヶ月経っても連絡はありませんでした。

さすがに買主は待ちきれず白紙撤回することを希望してきたのですが、売主は買主の都合によるキャンセルと言い出し、手付金の放棄を要求してきました。

共有名義の土地はトラブルになる可能性が高いのでおすすめはしませんが、もし購入するのであれば名義人全員がOKしているのか、不動産業者や売り主にしっかりと確認して契約を進めていきましょう。

境界問題

隣地との境界トラブルも多いです。特にもともと実家だった場所などは、昔から所有者が変わっておらず、境界線も曖昧なケースが多いです。

いざ土地の売買となったとき、自分の敷地だと思っていたのに、そこは隣の家の敷地だったなんてこともあります。

ですので、土地の四隅にしっかり境界標があるかを確認するようにしましょう。もし境界が曖昧な状態であれば、売買契約前に一度隣地の人と一緒に境界の確認をすることをおすすめします。

災害問題

家を建てた後になって、その地域が過去に何度か水害が起こっている地域だったことを知ることもあります。昨今、大雨による水害や川の氾濫などがニュースになることが増えており、土地探しの際に気にする人が増えてきました。

目ぼしい土地がみつかったら、まずは各自治体へ出向き、その地域の過去の水害や崖崩れなどの状況を調べましょう。

もし過去に何らかの災害が発生している地域であれば、その後自治体がどのような対策をしたのかについても調べておくといいでしょう。

不動産業者を信用しすぎない

不動産業者は土地売買のプロですが、家を建てることに関しては素人同然の営業マンがほとんどです。

そのため、営業マンに「この土地に建坪30坪の家は建てることができますか?」と質問しても、ほとんどの営業マンは用途地域ごとの建ぺい率や容積率でしか判断しないでしょう。

その土地にどんな条例が適用されるのか、どんな規制が掛かるのかなどの知識はほぼ皆無だと思います。

そのため土地を購入して家を建てようと考えている人は、「土地探しが得意なハウスメーカー」に相談することをおすすめします。

生活環境は自分しか判断できない

いくら「生活環境良好」と謳っている土地だとしても、人それぞれ価値観は異なります。

近くに駅やスーパーがあるから生活環境良好と言っているのかもしれませんが、車通勤をするのであれば駅まで近い遠いは重要ではありません。

スーパーも同じで徒歩圏内にあっても、車で10分のスーパーの方が激安店であれば距離は関係なくなります。

実際に住む人でなければ、本当に生活環境が整っている土地なのか判断できないということは覚えておきましょう。

予算オーバーの土地

土地も家も計画した予算内でおさまるのが一番ベストなのですが、思っているほどうまくいきません。多くの場合、土地か家のどちらかは予算をオーバーするケースが多いです。

気に入った土地が見つかって自分たちが計画している土地の予算をオーバーしていたらどうしますか?

もし予算をオーバーしている土地を気に入ったときに「土地を優先するのか?それとも家を優先するのか?」事前に話しあって決めておくことをおすすめします。

ハッキリ決めておくとスムーズに家づくりを進めることができます。

理想の家を建てることができない土地

土地選びで失敗したと感じるケースは、理想のマイホームを建てることができない場合です。では、理想のマイホームを建てるために土地選びはどうすればいいのでしょうか。

ここでは、気をつけておきたい2つのポイントについて解説していきます。

  • 土地の形状が悪い
  • 規制や条例の問題

土地の形状が悪い

正方形や長方形の形をした50坪の土地と、旗竿地や台形地のような50坪では使い勝手が全然違ってきます。

建ぺい率60%の地域であれば、50坪の土地だと通常は1階部分が30坪の家まで建てることができます。しかし土地の形が悪いと建ぺい率はクリアできても、北側斜線や道路斜線などの規制で、30坪の家が建てられない可能性が高くなります。

理想の間取りにこだわりたい人は土地を決める前にハウスメーカーと相談して、先に間取りを完成させておきましょう。完成させた間取りの家が入る土地を探せばOKです。

ただし、家の幅員が10mだからといって、幅員が11mの土地を探してもダメです。土地には建ぺい率や斜線制限などの規制があるため、余裕スペースが必要となります。

ですので素人目線で判断せず、ハウスメーカーの設計士など、専門家に相談しながら土地を購入するようにしてください。

規制や条例の問題

崖条例や北側斜線など、家を建てるためにはクリアしなければならない条例や規制が数多くあります。それらを素人が理解して、土地探しするのはかなり難易度が高いです。

都心部になるほど狭小地などの変形地が多くなり、さまざまな条例や規制が絡みあってきます。下の図は同じ50坪の土地に、建坪30坪の家を入れたケースです。

土地の形状によっては家が建たない

A地は問題なく建てることができるのですが、B地になると進入路まで含めた50坪なので、実際に家を建てる部分は正方形や長方形の土地の50坪より大幅に減少しています。そのため同じ30坪の家を建てることは困難となります。

このような旗竿地は、価格も割安になっており魅力的に感じるかもしれませんが、ただ土地に家をポンと置いて入るからといってOKと思うのは危険です。

例え土地内に家がおさまっていても、そのままの家を建てることが出来るわけではないことを理解しておきましょう。

当サイトでは「狭小地」や「旗竿地」で家を建てる際のポイントも解説しているので、あわせてチェックしてみてください。

お金が掛かる土地

次に紹介しておきたい土地選びの失敗ポイントは「お金が掛かる土地」です。

土地購入後いざマイホームを建てようと思ったが、ハウスメーカーから「軟弱地盤で対策が必要」とか、「ライフライン(上下水道やガス)が入ってないので引き込み費が発生します」と言われることがあります。

その他にも崖条例にかかり擁壁工事が必要になったり、埋蔵文化財が発見され調査費用が発生したり、色々なケースがありますが、今回はポピュラーな地盤改良とライフラインの問題を例に紹介します。

地盤改良でお金がかかる

購入を検討している土地の地盤が強いか弱いかは、専門家でも見た目だけで判断することはほとんど出来ません。

実際にあった例で300世帯を越す立派な大規模分譲団地でしたが、もともとボタ山だった場所に作られていました。

ボタ山とは
石炭採掘時にでた土や捨石(ボタ)の集積場のこと

もちろん分譲開発するときに、ボタは取り除き対策は万全にされていると思いますが、実際調査すると場所によって地盤の強度が全然違っていました。

隣同士なのにAさんの土地は強度な地盤、隣のBさんは軟弱地盤だったりするのです。

そうなると、同じ家を建ててもAさんとBさんでは、地盤改良の費用分として建築費に数百万円の差がでることになります。

この分譲地には建築条件はついていませんでしたので、地元工務店から大手ハウスメーカーまで、色々な建築会社の家が建ってます。

ハウスメーカーによって土地売買契約前に地盤調査をしている会社もあれば、土地契約後になって初めて地盤調査をする会社がありました。

土地購入前に地盤調査をしてくれるハウスメーカーと契約していた施主は、地盤の強固な場所を選んで土地を購入することができましたが、契約後に軟弱地盤だと発覚して、地盤改良をせざるを得なくなったという方もいました。

見た目やイメージだけで素人判断してしまうと、軟弱地盤の土地だと発覚すれば、マイホームの建築費が数百万円単位で変わってきます。

どんな土地であっても、購入前に地盤調査をさせてもらえるのであれば、必ず調査してもらった方が得策だということは覚えておきましょう。

ライフライン工事でお金がかかる

注文住宅を建てるのであれば、当然水道や下水、ガスの利用もあるかもしれません。しかし、すべての土地に上下水道やガス管が引き込まれているわけではありません。

土地によっては、自分たちでお金を払って上下水道やガスを引き込まなければならない土地もあります。

基本的な考え方としては、これまで家や工場など、何かしらの建物が建っていた土地には、上下水道やガスがすでに引き込まれている可能性が高いです。

しかし、新たに土地を開発してできたような分譲地では、前面道路まではライフラインがきているものの、自分の土地への引き込みは土地購入者が実費でするようになっています。

最悪のケースだと、これまで田んぼや畑、もしくは雑種地だったような土地では、前面道路にさえ上下水道やガスが通っていない土地もあります。

各自治体によって料金はまちまちですが引込み価格の目安金額として、以下を参照して頂ければと思います。

  • 敷地内に引込み済みの土地…0円
  • 前面道路から敷地内に引込みが必要…20万円~30万円
  • 前面道路に通っておらず最寄の本管から分岐引込み…1m単位で約10万円

状況によるライフラインの引き込みイメージ

ライフラインの引き込みイメージ図
この図であれば前面道路まで、すでに上下水道管が通っており、敷地内にも引込みされています。

仮に敷地内に引込みがされてなくても、全面道路からの引込み工事だけなので費用は加盟金や負担金を入れても20万円~30万円もあれば十分です。

しかし、下図のように大きな道路に本管は通っているが、前面道路まで分岐されてない場合、本管から前面道路までの引込み費用は本人負担となるので注意が必要です。

ライフラインの引き込みイメージ図2
この場合、引込み工事費だけでも、1mあたり約10万円ほどかかります。下の図であれば前面道路まで10mの距離があるので、分岐工事だけでも約100万円、さらに敷地内への引込み時に負担金などの費用も発生するので、合計120万円~150万円ほどの出費になると予想されます。

これがもし道路の対抗車線側に本管が入っていると、片道5mの道路であれば、道路を横断するだけでもプラス100万円ということも考えられます。

まとめ

地盤やライフラインなどで問題がある土地を、「悪い土地」としてご紹介しましたが、その部分はしっかりと購入前に調査を実施したり、不動産業者に相談することで防げると思います。

ですが、冒頭で触れましたが最終的に土地の良し悪しを決めるのは買い主である自分です。

その土地に求める物は何かをしっかりと明確にして土地のことを知った上で購入すれば、自分にとって「良い土地」になると思います。

もしこれから家づくりをする人で土地選びに不安を感じる人は、土地探しの相談に対応しているハウスメーカーをチェックしてみてください。

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