IHコンロとガスコンロのメリットデメリットを比較

どちらがおすすめ?IHとガスコンロのメリットデメリットを比較

キッチンのコンロをIHとガスで迷われる人も多いのではないでしょうか。

IHを選ぶということは基本的にオール電化住宅を選ぶということで、ガスコンロを選ぶということは電気とガスの併用住宅にするということになるため、注文住宅全体に関係してきます。

今回は、IHコンロとガスコンロを比較しながら、それぞれのメリットやデメリットなどについて比較しながら解説します。

IHコンロの特徴

コンロはIHを選んで、お風呂はガス給湯器という家はほとんどみかけませんので、今回はIH=オール電化住宅という考え方で話していきたいと思います。

IHコンロは火を使わない調理器なので、火災の心配がありませんし光熱費の削減が期待できます。

その反面、火力が弱いので中華料理などには向かなく、使える鍋やフライパンが限られているので不便といった声もあります。

メリット

  • 火を使わないので安全
  • 掃除が簡単
  • 災害時の復旧が早い
  • 低温料理が得意

火を使わないので安全

火災の出火原因の3位がコンロとなっていますが、これは基本ガスコンロのことです。IHコンロは火を使わないのでガスコンロのような火災の心配がありません。

高齢者はついうっかり火に掛けていることを忘れてしまいがちです。その結果、火災になってしまいます。

高齢者や小さなお子さんがいる家庭であれば、やはり火を使わないIHコンロの方が安全面ではおすすめだと思います。

筆者も実家の父親が火の消し忘れが頻繁になってしまったのを機に、IHコンロに変更しました。

実際火を消し忘れて、部屋中が煙で真っ白になっているのを目の当たりにして、不安になりました。

掃除が簡単

IHは掃除が簡単

出典:パートナーホーム

ガスコンロのように五徳部分がないので、IHコンロの表面はフラットになっています。そのため天板面が汚れてもサッと拭くだけでキレイになります。

グリル部分も同じで、サッと拭くだけで簡単掃除ができる商品が人気だったりします。

IHを選ぶ人の多くが「掃除が楽だから」という理由を挙げられます。

災害時の復旧が早い

電気、水道、ガスというライフラインの中で、一番復旧が早いと言われているのが電気です。

つまり電気で稼動するIHコンロは、災害時などでも早い復旧が期待できるということです。

実際東日本大震災のとき、電気の復旧は平均5日程度だったのに対し、都市ガスの復旧は3週間でも約半数程度だったそうです。

ただしプロパンガス(LPガス)というのが、一番災害時には強いので、「プロパンガス>電気>都市ガス」の順番になります。

低温料理が得意

IHコンロは温度設定ができるので、低温でじっくり焼き上げる料理などにも向いています。

もちろん低温だけでなく、天ぷらのように高温で揚げる料理も得意です。

低温料理が得意

出典:パナソニック・ホーム

デメリット

  • 停電時は使えない
  • 使用できる鍋が限定される
  • 初期費用が高い
  • 火力が弱い
  • 電磁波が心配
  • 故障が心配

停電時は使えない

当然ですが停電になってしまうと電力のIHコンロは使用することができません。

ただ最近の新築住宅はスマート住宅のように、蓄電池を装備している家もあるので、蓄電池がある環境であれば、少々の停電でも乾電池などで代用することができます。

使用できる鍋が限定される

オールメタル対応のIHであればほぼすべての鍋やフライパンに対応していますが、値段が高くなります。

一般的なIHコンロであれば、使用できる鍋やフライパンが制限されてしまうので、新たに鍋やフライパンを買いなおす費用もかかりますし、何より使い慣れた物を使えないというのは不便に感じる人も多いです。

初期費用が高い

ガスコロンと比べると若干高いくらいなのですが、IHだとオール電化住宅というのが前提になるので、そうなるとエコキュートや太陽光発電システムなどまで含めると、かなり初期費用は高額になってしまいます。

火力が弱い

以前からIHは火を使わないので火力が弱いと言われています。しかし火力という問題だけであれば、これは間違いです。

200VのIHコンロであれば2kwで一般的なガスコンロの大バーナー4.65kwに相当します。つまりガスコンロよりも熱量は低くても、出力は同程度なのです。

ただし同時に使用できる熱量に限界があるため、3口すべてを最高出力で使用することはできません。最大出力で調理できるのは1口までと考えてください。

もちろん出力を調整すれば、3口同時に調理をすることは可能です。

故障が心配

ガスコンロは着火式なので故障は少ないです。しかしIHは電子機器なので、やはりガスコンロに比べると故障が多いといわれても仕方ありません。

ガスコンロは100円ライターと同じ原理で火をつけているだけなので、故障が少なくて当然です。長く使いたいというのであれば、ガスコロンがおすすめです。

電磁波が心配

昔から言われていることですが、IHコンロからは電磁波が出ています。

そのため心臓にペースメーカーを装着している人などは、使用を控えるように注意書きがあります。

といっても最近のIHコンロはこれも改善されており、2008年以降の製品の多くが磁場を発生させない構造になっています。

電磁波が心配であれば、メーカーのカスタマーセンターなどに問い合わせをして、磁場の発生が少ない機種を尋ねてみてください。

ちなみに電磁波はIHコンロだけでなく、電子レンジやパソコンからも出ていますし、何よりも一番身近に使っているスマートフォンからも電磁波は出ています。

一応IHコンロと電磁波の問題については「東京電気管理技術者協会」で詳しく解説しているので、気になる人がチェックしてみてください。

ガスコンロの特徴

両親と同居している家などは、これまで使い慣れたガスコンロを選ぶケースも多いです。

奥さんがIHを希望しても今の時代は共働き世帯も多く、そうなると祖母が家の炊事をやってくれますよね。

今後の光熱費のことなどを考えたとき、ガスコンロよりもIHのほうがお得感はありますが、実際に使用する人が一番使いやすいものを選ぶのが理想的だと思います。

メリット

  • 火力が強い
  • 停電時でも料理ができる
  • 時間を気にする必要がない
  • 調理器具を選ばない

火力が強い

火力が強い<

出典:金沢市企業局

最近のIHコンロでも200V製品など火力が強いものがありますが、それでもやはりガスコンロの方に分があります。とくにチャーハンのような鍋振り料理だとガスコンロが向いています。

強い火力を必要とする中華料理などが好きな家庭では、そのためだけにわざわざ火力が強いガスコンロを選ぶこともあるほどです。

停電時でも料理ができる

例え停電になってもガスは使えるので料理を作ることができます。その点、IHだと停電になると料理を作ることができないので困りますよね。

また都市ガスではなく、プロパンガス(LPガス)を使用している家庭なら、災害によってガス、水道、電気が止まっても、プロパンガスなら料理をすることができます。

時間を気にする必要がない

IHなどのオール電化だとお得な電力プランを利用するため、日中の電気代は高くなります。高い電気代のなか時間を気にしながら料理するのって嫌ですよね。

ですがガスであれば24時間いつ料理しても料金はかわりません。自分の都合のよい時間に料理ができるのは、長い目で考えたときかなりプラス効果が高いです。

調理器具を選ばない

ガスコンロであれば使用する鍋やフライパンに制限はありません。これまで通り、家にある鍋やフライパンを使い続けることができます。

デメリット

  • 火災の心配
  • 光熱費が高い
  • 室内の温度があがる
  • お手入れが面倒

火災の心配

やはり一番のデメリットは火災の心配があることです。冒頭でも少し話をしましたが、平成26年度総務省調べによると火災出火のベスト3は以下のようになっています。

  1. 1放火4,884件
  2. 2たばこ4,088件
  3. 3コンロ3,484件

このようにガスコンロによる出火は、毎年ベスト3に入ってきます。家に高齢の方や子供がいて調理をする家庭なら、やはり火災の心配は付きものです。

少しでも火災リスクを減らすという意味では、やはりガスコンロよりもIHの方が安心だと思います。

光熱費が高い

都市ガスとプロパンガスでは、都市ガスの方がガス料金は低く設定されています。それでも電気料金と比べると、やはり都市ガスの料金のほうが割高です。

都市ガスとプロパンガスでは、1m3あたりの料金が2倍以上も違う地域もあるので、そう考えると光熱費の面ではかなりマイナスポイントになります。

とくにプロパンガス(LPガス)の地域は、ガス料金と電気料金がどれくらい違うか調べてみましょう。

もしかすると1時間IHコンロで料理したのと、プロパンガスで料理したのでは光熱費が3倍くらい違っている可能性があります。

室内の温度があがる

寒い冬場だったらあまり気にならないかもしれませんが、夏の暑い日に料理するのって嫌ですよね。

とくにガスコンロは火を使うので熱がこもりやくなっており、せっかく冷房で涼しくなったリビング全体の温度まで上げてしまいます。

部屋全体の温度が上がると、今度は冷暖房の光熱費もかさみます。

お手入れが面倒

ガスコンロはIHコンロのように表面がフラットではないので、掃除の手間もかかります。五徳部分を取り外して掃除しなければならず、手間が掛かります。

とくにグリルで魚を焼いたあとなどは、しっかり清掃しないと臭いが取れなかったり、焦げ跡がこびりついてしまうので、あとから掃除しようと思っても簡単には落ちなくなります。

この掃除の手間が嫌で、IHコンロを選ぶ人も少なくありません。

掃除が面倒

出典:LiFE「ビルトインコンロのコラム」

どちらがお得なのか?

注文住宅の場合だと基本的にコンロの代金は標準仕様に入っているので、ここで細かく初期費用がどれくらいという話はできないので、リフォームする場合の導入費で比較したいと思います。

この場合、IHコンロはガスコンロと同等程度の火力がある200V、そして鍋やフライパンの素材を選ばないオールメタルとして考えます。

ビルトインIHコンロ200Vオールメタル

約150,000~180,000円(工事費込)

ガスコンロ3口タイプ

約75,000~120,000円(工事費込)

初期費用は金額にすると50,000円くらい違ってくると思いますが、それでも5年ほど前に比べたら、ずいぶんとIHコンロが安くなっています。

ですので、新築時にIHではなく、ガスコンロを選択することで、ハウスメーカーによっては差額分が帰ってくる可能性があるので尋ねてみてください。

標準装備に製品をつけないからといって必ず差額分が返金されるとは限らず、これは基本的にハウスメーカー次第ということになります。

ですので、最初に不要な分があれば差額返金ありますか?と尋ねてみて、それが可能なハウスメーカーや工務店を選ぶというのも、上手なハウスメーカー選びの1つだと思います。

光熱費で比較

それでは次に光熱費を比較してみたいと思います。IHコンロだと光熱費は電気代となり、ガスコンロの場合はガス代として請求されます。

一般的にはガスよりも電気料金のほうが安いと言われていますが、本当にそうなのでしょうか?

わかりやすく1kwhを使用したという仮定で比較したいと思います。

都市ガス

12.0円

プロパンガス(LPガス)

22.0円

電気(10時~17時)

38.7円

電気(7時~10時、17時~23時)

26.0円

電気(23時~7時)

12.2円

電気料金は契約しているプランによって料金が異なるため、今回は東京電力の「電化上手」という割安なプランで比較してみました。

こうして比べてみると、一番高いのは電気の日中で38.7円にもなります。

つまり17時前に夕飯の準備をしてしまうと、IHの方がガス料金よりも1.5倍~3倍ほど高い計算になります。

それであればいつ料理しても、1kwhあたり12.0円のガス代しかかからない、都市ガスを使ったガスコンロが一番光熱費では優れていることになります。

それだったらコンロだけガスにして、あとはオール電化にするというのは間違いです。

そうなるとガスは料理をするためだけに契約していることになり、ガスの基本料金を払わないといけなくなります。

ガスの基本料金は地区や使った量によって違ってきますが、平均するとだいたい1,200円~1,800円(1ヶ月)くらいだと考えておいてください。

まとめ

IHコンロもガスコンロも一長一短があり、単純にどちらが良いという判別はできません。

実際に使われる家庭のライフスタイルだったり、誰が主に料理するのかによっても違ってきます。

ただ単に「光熱費が安いから」とか「使い慣れているから」という理由だけで決めるのでなく、実際に使っている友人などからも話を聞いて、自分たちに合うほうを選ぶのが一番だと思います。

一度決めてしまったら、そう簡単に変更はできません。毎日使う場所だからこそ、より慎重に検討するようにしましょう。

ガスコンロにするか、IHコンロにするか早急に答えを出す必要はないので、じっくり検討して決めてください。

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