太陽光発電を設置する場合の価格やメリット・デメリット

太陽光発電を設置する場合の価格やメリット・デメリット

太陽光発電システムの一般住宅への普及率は、2009年時点ではわずか1.6%弱でした。それが2015年度の調査データだと、一般普及率は6.6%まで増加しているそうです。

わずか6年で約4倍にまで増えていることになります。たった6.6%なの?と思うかもしれませんが、これはあくまでも世帯全体での普及率です。そのため築30年や50年の住宅も含まれています。

では新築住宅だったらどうなのか?新築住宅を建てる際、太陽光発電システムを設置する割合は、全体の30%以上だそうです。3棟のうち1棟が設置してる計算になります。

管理人個人としては、思っていたよりも少ないというのが本音です。実際わたしの近所でも新築ラッシュなのですが8割くらいの家が太陽光発電システムを設置しているからです。

きっと管理人が住んでる地域が田舎ということもあり、土地代や建物費が高額な都心部よりも、費用的な問題で太陽光発電システムを設置しやすいという事情もあるのだと思います。

今回は注文住宅の3割以上が設置してる太陽光発電システムの基本的な知識やメリット、デメリットなどについて解説していきたいと思います。

【目次】太陽光発電のメリット・デメリット
  1. 太陽光発電システムの基本的な考え方
  2. 太陽光発電のメリット
    1. 光熱費の削減になる
    2. 電力を売り収入を得ることができる
    3. 初期費用が安価になった
    4. 補助金がもらえる
    5. 災害時でも電力が使える
    6. 環境に優しい
    7. 蓄電池でさらに利便性がUPする
  3. 太陽光発電のデメリット
    1. 初期費用が高い
    2. 屋根への負担が大きい
    3. 屋根の形状によって設置状況が変わる
    4. 天候に左右される
    5. ライフスタイルによっては電気代が割高になる
    6. メンテナンス費用が掛かる
  4. まとめ

太陽光発電システムの基本的な考え方

注文住宅を建てる際、太陽光発電システムを設置するかどうかで悩む人が多いかと思います。

極論をいうと「太陽光発電システムを設置すると決めている」、「太陽光発電システムを設置するか迷っている」の2極化と言っても過言ではないでしょう。

これはあくまでも編集長がハウスメーカーで営業マンをしていたときの経験から、割り出したデータなのですが、割合的には以下のような感じだと思います。

  • 設置すると決めている…40%
  • 設置するか迷っている…50%
  • 設置しないと決めている…10%

迷っている人の原因の多くが「費用の問題」と「効果」です。いくらお手頃な価格になったとはいえ、やはり100万円以上もする高価な買い物に違いはありません。

実際、太陽光発電システムを設置することで、どれくらいの費用対効果があるのか知りたいと思っている人がほとんどです。得か損かの2択だったら、間違いなく「得をする」と言いきれます。

理由は簡単です。設置に掛かった初期費用を売電収益として、全額回収することができるうえ、その後も売電収益の恩恵を受け続けることができるからです。

自動車で例えるなら、1Km走行するごとにお金が貰える車と、何ももらえない車だったらどっちがお得ですか?と同じことです。

太陽光発電システムは8年で初期費用を回収できる

調査データによると、4人家族の家が太陽光発電システムを設置することで、1ヶ月にして約15,000円ほどの経済効果が見込めるそうです。この15,000円という金額には、売電して得られる収入や、光熱費の削減費などが含まれています。

今の太陽光発電システムの初期投資費用は4kwクラスで平均140万円~160万円ほどです。中間をとって150万円としておきましょう。そうすると以下のような計算が成り立ちます。

150万円÷15,000円=100ヶ月
100ヶ月÷12ヶ月=8.33年

このような計算になるので、約8年3ヶ月ほどで初期費用は回収できる計算になります。もちろんその後も、売電の収入は継続して入ってきますし、光熱費削減の効果も継続して続きます。つまり8年3ヶ月を過ぎたときから、その後は毎月15,000円ずつ得をしているという考え方ができます。

またまた車に置きかえて申し訳ないのですが、車であれば7年~8年、長くても10年ほどで新車に買い替える人が多いのではないでしょうか。しかし太陽光発電システムの太陽光パネルの寿命は20年~30年と言われています。

保証期間も車のように1年とかではなく、10年や20年保証が当たり前です。どう転んでも太陽光発電システムを設置することで、損をしてしまうというイメージは思いつきません。

売電価格が安い今は本当に損なのか?

雑誌やサイトの掲示板などで「売電買取価格が下がってしまったので、今さら太陽光発電システムを設置するのは負け組みだ」なんて言葉を目にすることがあります。本当にそうなのでしょうか?たしかに売電時の買取価格はここ数年で大きく下がりました。

【1kwあたりの買取価格(住宅用)】
年度 買取価格(kw)
平成22年 48円
平成23年~24年 42円
平成25年 38円
平成26年 37円
平成27年 35円~33円
平成28年 33円~31円
平成29年 28円~30円

この表を見る限り、たしかにわずか7年ほどで20円近くも買取価格が下がっています。平成22年であれば1ヶ月300kw売電すれば、「300×48=14,400円」の収入だったのが、平成29年契約だと「300×30=9,000円」です。単純に平成22年に契約した家庭よりも4,000円以上も損をしてるように思えます。

しかしちょっと待ってください。平成22年当時だと太陽光発電システムの初期投資費用は、単純に今の2倍近くしていたと言われています。たしかにわたしの記憶でも、平成22年当時は1kwあたりの設置コストは50万円~60万円弱だったように記憶してます。今現在の1kwあたりの設置コストは平均30万円ほどなので、2倍近く高かったことが伺い知れます。

さてそれを踏まえて先ほどの売電価格のことを考えてみたいと思います。設置するための初期投資費用が減少したのですから、当然売電価格も下がって当然だと思いませんか?

ですので単純に売電価格が下がってしまったからといって、「今さら太陽光発電システムを設置するのは損だ」というのは少し理不尽な気がします。結果として多少の損得はあるでしょうが、売電価格が単純に40%ほど下がったからといって、そのまま40%を損をしているという話しではないはずです。

太陽光発電のメリット

太陽光発電システムを設置してる家の多くが、同時にオール電化住宅でもあります。ですので、太陽光発電システムだけでなく、オール電化住宅にしたと仮定してのメリットについても考えてみます。

  • 光熱費の削減になる
  • 電力を売り収入を得ることができる
  • 初期費用が安価になった
  • 補助金がもらえる
  • 災害時でも電力が使える
  • 環境に優しい
  • 蓄電池でさらに利便性がUPする

光熱費の削減になる

太陽光発電システムを設置すれば、電力を自家発電できるようになるので、電気代が削減できます。ただ家庭内すべての電力を太陽光発電システムでまかなうのためには、相当数の太陽光パネルを設置しなければならず現実的ではありません。

これまで家庭で使用していた6割程度を太陽光発電システムでまかない、残りの4割くらはこれまでとおり、電力会社の電気を使用することになります。

またオール電化住宅にすることで、ガス代の節約にもなるので、さらに光熱費削減が期待できます。

電力を売り収入を得ることができる

家庭内で使用することができなかった電力は、「売電」といって電力会社に買い取ってもらうことができます。一般的な家庭であれば発電量にもよりますが、1ヶ月の売電価格は10,000円前後くらいになることが多いそうです。

この売電制度は、年々買い取り価格が下がっていますが、一度売電契約をしてしまえば、それから10年間は同じ単価で買い取ってもらえるので、もし太陽光発電システム設置を検討しているのであれば、1年でも早いほうが絶対にお得です。

初期費用が安価になった

太陽光発電システムの初期投資費用は、決して安いものではありません。しかし設置する家が増えたことで製造コストが下がり、かなりお手頃な価格で設置することができるようになりました。

太陽光発電システムが注目を集めはじめた2009年や2010年当時と比べると、太陽光パネルの価格は半額程度まで下がっています。その当時と比較すると太陽光パネルの性能は飛躍的にUPしてるのに、販売価格は半額近くまで下がっているのですから、これだけでも今が買い時だと言えるのではなでしょうか。

補助金がもらえる

残念ながら2014年で国からの補助金制度は終了してしまっていますが、2017年現在でも各自治体で補助金を出しているケースがあります。

自治体の補助金は予算が決まっており、その予算に達すると同年度分の補助金制度は終了してしまうことになるので、検索した時点で補助金制度がなくても、次年度分の補助があるケースもあるので注意してください。

各自治体の補助金に関しては、自治体に直接確認するのが一番なのですが、以下のように郵便番号や地図をクリックするだけで、いつでも簡単に検索できるサイトもあるので活用してみてください。

参考:パナソニック「全国の補助金がわかる」

災害時でも電力が使える

台風や震災時、停電になり電力が使えなくなることがあります。しかし太陽光発電システムがあれば停電時でも家庭内で電力を使うことができます。

最近は昔ほど停電することはなくなりましたが、やはり震災時などは長期間停電する地域もあります。そんなとき家庭内で使用できる電力が確保できるだけでも全然違います。

昔の太陽光発電システムは停電になっても、手動で自立運転モードに切り替える必要があったし、使用できるワット数も制限がありました。しかし最近の太陽光発電システムは、停電を自動で検知し、自立運転モードに自動で切り替えてくれますので手間が掛かりません。

環境に優しい

太陽光発電システムを設置する住宅が増えれば、それだけ電力会社が創るエネルギーが減るということですので、当然それは自然環境保護にもなりますし、オール電化と組み合わせることでガス使用によるCO2排出量を格段に減らすことができます。

蓄電池でさらに利便性がUPする

これまでの太陽光発電システムは昼間創ったエネルギーは昼間のうちに使ってしまうというのが当たり前でした。理由は電気を創ることはできても、その電気を貯めておくことができなかったからです。

ですので太陽光がない夜間は電力会社からの電力供給に頼るしかなかったのですが、蓄電池システムを設置することで、電力を蓄えておくことが可能になりました。

これにより売電する電気量は減るかもしれませんが、夜間も太陽光発電システムで創ったエネルギーでまかなうことができるので、電気代0円の生活だって夢じゃありません。

蓄電システム
出典:KARAKI DENTETSU「蓄電池を知ろう」

太陽光発電設置のメリット・デメリット

太陽光発電システムの最大のデメリットと言えるのが、初期投資費用が高いことです。軽自動車を新車で買えるほどの費用が掛かるので、かなり慎重に検討する必要があります。
その他にも、以下のようなデメリットが考えられます。

  • 初期費用が高い
  • 屋根への負担が大きい
  • 屋根の形状によって設置状況が変わる
  • 天候に左右される
  • ライフスタイルによっては電気代が割高になる
  • メンテナンス費用が掛かる

初期費用が高い

太陽光発電システムを戸建て住宅に設置するためにの初期投資費用として、おおよそ130万円~180万円ほどを考えておくのが良いでしょう。

探せばもっと安価で設置できる太陽光発電システムもありますが、発電量が少なければ売電収入も減りますし、しっかりしたところで設置しておかなければ故障時の対応などにも不安が残りますよね。

ただし冒頭でも書いているように、太陽光発電システムの設置費用は光熱費の削減や売電によって必ず回収できるコストでもあります。そこを割り切って考えることができれば、初期投資費用のことはあまり大きなデメリットにはならないとも言えるのではないでしょうか。

屋根への負担が大きい

太陽光発電システムの設置重量は架台などまで含めると、約500kgほどになるそうです。屋根に500kgもの設置物を載せて本当に大丈夫なの?と心配になる気持ちはわかります。

しかし太陽光発電システムを設置する際には必ず業者の設置前調査が入ります。建物によっては屋根の補強が必要になったり、取り付け不可と判断されることもあります。

最近は効率的な設置方法も開発され、昔のようにビス止めした個所から雨漏りが発生することはほとんどなくなりました。それでも価格だけで業者を決めてしまわず、知名度や実績、保証面まで考慮して業者を選ぶことで、リスクを最小限にとどめることができるはずです。

屋根の形状によって設置状況が変わる

費用は高くなってもいいので太陽光パネルを多数枚設置したいという要望も珍しくありません。しかしその家の屋根の形状などによって、設置できるパネルの枚数には限界があります。

しかし注文住宅であれば、設置する枚数まで考慮して屋根の形状を決めることも可能です。既存の住宅へ設置するのであればデメリットとなる部分もありますが、新築の注文住宅であれば、これらはデメリットというほど大きな問題ではありません。

天候に左右される

太陽光がエネルギー源なのですから、多少は天候に左右されても仕方ありません。梅雨時などはどうしても発電量が低下し、期待してたような発電量を確保することが難しくなります。

結果、使用する電力も増え、売電収入も減ることが予測できます。とくに北国は積雪も多いため、太陽光パネルが雪に覆われてしまい、発電量が低下する時期が長期に及ぶ可能性も考慮しておかなければなりません。

このように地域によっては、同じ初期投資費用をかけたにもかかわらず、得られる効果に違いが出てしまうというデメリットがあります。

ライフスタイルによっては電気代が割高になる

これは太陽光発電システムのデメリットというよりも、太陽光発電にしたことでオール電化住宅にする場合のデメリットだと思ってください。

オール電化住宅にすると、お風呂の給湯設備は電気温水器になります。そのため電力が安い深夜プランを利用するのが一般的です。しかし深夜プランだと、日中の電気代は割高になってしまいます。

つまり日中も家にいることが多い専業主婦や高齢者がいる家庭だと、日中の電気代が圧迫して逆に電気代が高くなってしまう可能性があるのです。

わたし管理人の実家がまさにそれです。ですのでわたしの実家では太陽光発電システム、またはオール電化住宅へのリフォームを躊躇してました。

しかしこれは蓄電池を設置することで解決できるようになりました。電力が安い時間帯を利用し、蓄電池に電気を貯めておき、それを電力が高い昼間に使用することができるからです。

メンテナンス費用が掛かる

太陽光発電システムの保証期間は10年というのが一般的です。この10年を過ぎても保証期間を延長することができますが、当然それらは有料となります。

また太陽光パネル以外の機器に関しては、保証が1年や3年と短い場合もあります。設置する業者やメーカーによって保証の内容はさまざまですので、かならず設置前に保証内容をしっかりと確認しておくようにしましょう。

調査データによると、太陽光発電システムの故障箇所の90%以上が太陽光パネル以外の機器部分だそうです。

まとめ

今回は新築の注文住宅を建てる際の太陽光発電システムについての話しでした。ここまで多くのメリットやデメリットを紹介してきましたが、結論を申し上げると、太陽光発電システムは設置するべきというのが個人的な見解です。

3年前に新築の注文住宅を建てた友人がいました。当時費用を少しでも削りたいという思いから太陽光発電システムの導入を見送ったそうです。理由は「これまで無い設備だから、別に無くても困らないだろう」という安易な考えでした。

しかしその友人は新築後1年もしないうちに太陽光発電システムを設置しました。理由は「分譲団地8軒すべての家が太陽光発電システムを設置していたので、あらためて調べてみると、とても得することがわかった」というものでした。

新築時に設置しておけば費用は140万円ほどで済んだそうですが、リフォーム対応となったため同じkwの太陽光発電システムでも費用は178万円掛かったそうです。

しかも設置が年をまたいでしまったことで、新築時に比べ売電価格が0.4円も下がってしまったと嘆いてました。

今後も売電価格は下がり続けることが決まっています。地域によっては売電契約そのものが中止になってしまう可能性もあります。もし太陽光発電システムの設置で悩んでいるのであれば、わたし個人としては多少無理をしてでも、このタイミングで設置しておくべきだと考えます。

ただし設置費用など価格だけで決めるのではなく、発電量や保証はもちろん、その業者の実績や信頼などをしっかりと吟味して決めるようにしましょう。

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