注文住宅の地震対策、強さや費用について

注文住宅の地震対策、強さや費用について

地震大国でもある日本に住むからには、やはり「地震に強い家を建てたい」と思うのは当然のことでしょう。

不動産業界の営業マンがお客さんから受ける質問で、「どれくらい地震に強いの?」「○○ハウスさんは地震に強い家だって言っていたけど、ここはどうなの?○○ハウスより丈夫な家を作ってくれるの?」というものが多いのも、皆さんが地震の事を気にされているからだということです。

それくらい日本では、阪神淡路大地震や東日本大地震の教訓を経て「一戸建て住宅を建てる=地震に強い家」というのが、一般的な考え方になっているのです。金額面だけをみて飛びつかず、多少割高でも安全な家を建てたいという考えは、実に良いことです。

そこで今回は、注文住宅の地震対策について話をしていきます。

トップメーカーとローコスト住宅では耐震性に違いはあるのか?

耐震性という面で比較した場合に、積水ハウスや大和ハウスなどのトップメーカーと、タマホームなどのローコスト住宅では大きな違いがあるのでしょうか。

答えは「Yes」です。ただし厳密にいうと、トップメーカーだから耐震性が高い、ローコスト住宅だから耐震性が低いという話ではありません。

あくまでも標準仕様として「耐震等級1~3」の家を建てることができるのか、という話です。

今の日本の建築基準法では、最低でも耐震等級1以上の家を建てなければならない決まりになっています。耐震等級1というのは、わかりやすく説明すると「震度5クラスの地震でも倒壊しない家」ということです。

※耐震等級1とは:建築基準法で定められている耐震基準を最低限満たしている家「震度5強までの揺れなら無傷。震度6弱~7の地震でも倒壊はしないレベルの家のこと」

つまりトップメーカーやローコスト住宅に関わらず、この耐震等級1以上の家を必ず建てなければいけません。あとは間取りや工法(構造)などによって、どこまで標準仕様で対応してくれるのかという違いが、ハウスメーカーごとにあります。

同じ間取りの家を建てるにしても、Aハウスメーカーでは標準仕様の範囲内で、耐震等級3の家を建てることが可能だとします。しかし、Bハウスメーカーでは同じ間取りなのに「この間取りにしたいのであれば、標準仕様では耐震等級1の家しか作れません。どうしても耐震等級3の家にしたいのであれば、別途費用が発生します」と言われることもあります。
そうなると当然ローコスト住宅の方が、耐震等級3の家を建てるのであれば、別途費用が発生すると言われる可能性が高いのです。

ただし先にも言ったように、耐震等級1の家でも「震度5強までの揺れなら無傷。震度6弱~7の地震でも倒壊はしない家」なのです。そのため、別途費用まで払って耐震性能を上げるか、それとも坪単価が安いのなら「震度5強でも無傷なら耐震等級1あれば問題なし」とローコスト住宅にするのかは、その人の考え方次第です。

耐震等級について

たびたび出てきた耐震等級について説明しておきます。

耐震性能を導き出す計算は、素人では到底わかりません。そのため、素人でもひと目で判断できるように設けられているのが「耐震等級」です。耐震等級は1~3までで格付けされるようになっており、今は戸建て住宅を建てるとき、最低でも耐震等級1以上の家を建てなければならないように法律で決められています。

等級 内容
耐震等級1 建築基準法で定められている耐震基準を最低限満たしている家。震度5強までの揺れなら無傷。震度6弱~震度7の地震でも倒壊はしない強さの家
耐震等級2 耐震等級1と比較して、約1.25倍の強度がある家。震度6弱までの揺れなら無傷。震度6強~震度7の地震でも倒壊はしない強さの家
耐震等級3 耐震等級1と比較して、約1.50倍の強度がある家。震度6強までの揺れなら無傷。震度6強~震度7の地震でも倒壊はしない強さの家

等級1と等級2は大きな違いがありますが、等級2と等級3ではそこまで大きな違いはありません。

今ではほとんどのハウスメーカーが、「耐震等級3」というのを標準仕様にしているのですが、ここで1つアドバイスをしておきます。

この標準仕様で耐震等級3というのは、あまり信用しない方がいいです。といっても、決してハウスメーカーが嘘を言っているわけではありません。

ただ注文住宅のメリットでもある間取りプランを自由設計にすると、耐震等級が下がる恐れがあります。実際各ハウスメーカーのHPなどをみても、「標準仕様で耐震等級3」と書かれているのに、小さく「プランや仕様により強度が異なる場合があります」と注意書きをしているハウスメーカーがほとんどなのです。

「リビングを広くしたい」「玄関とリビングは吹き抜けにしたい」というように、間取りの要望を増やせば、それだけ耐震等級は下がってしまう恐れがあるということです。

そしてそれを営業マンが、「この間取りだと耐震等級2しか確保できません」と提示してくれれば良いのですが、耐震等級は3のままだろうと思って建築請負契約をしてしまう人も珍しくありません。後々トラブルの原因になることもあります。また、担当の営業マンでさえ、耐震等級が下がっていることに気付いていない場合もあるのです。

このことから、面倒だとは思いますが間取りプランの変更をするときは、必ず「耐震等級」も確認しておくようにしましょう。できれば営業マンではなく設計士に聞く方が確実です。「耐震等級を下げないためには、どのような間取りに修正したら良いのか」などのアドバイスも明確にしてくれます。

工法別にみる耐震強度

今の建築基準法が柱としている耐震制度については、さきほどの耐震等級の説明で少し理解して頂けたと思います。ですので、ここからは工法別に耐震性能を解説します。今回紹介するのは、以下の4つです。

  • 木造住宅「在来軸組工法」
  • 木造住宅「枠組壁工法」
  • 鉄骨造住宅
  • 鉄筋コンクリート(RC)住宅

木造住宅「在来軸組工法」の耐震性

日本国内における一戸建て住宅では、80%以上がこの「木造の在来軸組工法」によって建てられています。基本的に築年数が古い家は、ほとんどこの工法なのですが、今現在も新築戸建て住宅を建てる方の70%以上に支持されています。

つまりこれから新築住宅を建てようと思い、このサイトを訪問して下さっている10人中7人以上の人が選ぶ確率がある工法です。

一戸建て住宅の耐震についてこれから勉強をしようと考えているのであれば、あまり難しく考えずにこの在来軸組工法の耐震性についてしっかり知識を習得しておけば、他の工法で建てることになったとしても応用が利きます。

すべての工法について、耐震性能のことまで細かく勉強して比較しようと思うとかなり大変なので、効率よく習得していきましょう。

今回紹介する4つの工法の中で、耐震性という面においては、この在来軸組工法が一番劣っていると思ってください。ただし、ダメということではありません。4つ全ての工法が大幅に合格点に達しており、その中で順位をつけるのであれば一番低いという意味です。

テストの点数を例にすると、合格基準点は70点だとします。しかし4つの工法ともすべて90点以上の優秀な成績なのです。

点数をつけるなら以下のようになります。

  • 木造住宅「在来軸組工法」…90点
  • 木造住宅「枠組壁工法」…92点
  • 鉄骨造住宅…93点
  • 鉄筋コンクリート(RC)住宅…95点

このような点数配分だと考えてください。一番点数が低い在来軸組工法ですら点数90点なのです。それくらい今の戸建て住宅は、どの工法で建てても地震に強い家を建てることができるのです。

この在来軸組工法は、木材の柱や梁を組み合わせて骨組みを作っていきます。耐震性を高めるため、柱と柱の間に筋交い(すじかい)と呼ばれる補強材を入れていきます。この筋交いの入れ方や本数によって、耐震性能に差がでると言っても過言ではありません。

ちなみに東北大地震のとき、海岸近くの住宅地で1棟だけ地震や津波にビクともしなかった「奇跡の家」を覚えているでしょうか。当時はニュースにも頻繁に取り上げられて注目を浴びていました。その家はネットでも話題になっていましたが、「一条工務店」が建てた家です。

一条工務店といえば、この在来軸組工法では国内でもトップクラスの受注数を誇る大手ハウスメーカーです。耐震性能は一番劣ると言った在来軸組工法でも、これだけの強度の家を建てることができるのです。

この木造在来軸組工法で建てられた家の特徴として、地震時に小さな揺れを建物がいなす役割をしますが、大きな揺れに関しては建物が大きく揺れてしまう傾向にあります。そこで開発されているのが、揺れを逃がす目的がある「免震装置」などです。

この免震装置を設置しておくことで、大きな揺れに襲われてもテーブルの上にあるコップ1つでさえ倒れないほど、揺れを軽減することも可能になります。詳しくは当サイト内にある「注文住宅の地震対策(耐震性や免震構造)の強さや費用について」という記事で解説していますので、ぜひそちらも併せて参照ください。

木造住宅「枠組壁工法」

同じく木造住宅なのですが、こちらは海外の木造住宅に多く採用されている工法になります。別名「2×4(ツーバイフォー工法)」や「2×6(ツーバイシックス工法)」ともいいます。

こちらも同じく木造なのですが、在来軸組工法のように柱や梁を組み立てて骨組みを作っていくわけではなく、2インチ×4インチに加工された木材を組み上げ、そこに構造用合板(パネル)をはめ込んでいきます。4面を板(パネル)で支えることで、より揺れに強い家を作ることができるのです。

ほとんどの部材を工場で規格生産するので、部材や建築技術によって家のできに差が出づらいという特徴もあります。職人の腕が重要視される在来軸組工法に比べ、そういった点でも耐震性は安定していると言えます。

さきほどの在来軸組工法では、小さな揺れと大きな揺れの違いを説明しました。こちらの枠組壁工法は、大きな揺れには強く、小さな揺れは体感しやすいという特徴があります。

在来軸組工法と比較するなら、こちらの枠組壁工法の方が耐震性の面では優れていますが、面と面を組み合わせながら構造を作っていくので、間取りなどの自由度は劣ります。ただし面と面なので隙間ができづらく、耐震性だけではなく気密性や断熱性という面でも優れている工法だと言われています。

工期が短い分、人件費などを抑えることができるので、建築コストも安いと思われがちですが、在来軸組工法よりも割高に設定しているハウスメーカーが多いようです。

  • 在来軸組工法=坪単価40万~60万円
  • 枠組壁工法=坪単価50万~65万円

鉄骨造住宅の耐震性

この工法は、木造の在来軸組工法の柱や梁といった木材部分に、鋼材を使用している工法だと思ってください。その使用する鋼材の厚みによって「軽量鉄骨造」と「重量鉄骨造」に分けられていますが、一般的に戸建て住宅に用いられる工法は「軽量鉄骨造」の方です。

ちなみに厚さ6ミリ以下の鋼材なら軽量鉄骨、6ミリ以上の鋼材なら重量鉄骨造だと覚えておくのが一番簡単です。


(出典:家仲間コム

軽量鉄骨の場合、木造住宅の筋交いにあたる部分を、ブレースと呼ばれる鉄の棒のような部品に置き換えることで、さらに耐震性を高めることができます。耐震性や耐久性に優れているため、多くの大手ハウスメーカーがこの工法を採用しています。

木造の在来軸組工法と比較するなら、耐震性はこちらの方が優れています。ただし鉄を使用しているため、錆や火に弱いという弱点があります。木材よりも鉄材の方が火に強いイメージがあると思いますが、鉄材は火災のような高温に弱いという面があります。

そしてやはり建築コストという面でも割高になってしまいます。

  • 在来軸組工法=坪単価40万~60万円
  • 軽量鉄骨造=坪単価55万~65万円

鉄筋コンクリート住宅の耐震性

それでは最後に、鉄筋コンクリート造の戸建て住宅について説明します。その名のとおり「鉄筋」と「コンクリート」によって構造部分を作っていきます。

鉄骨造で話をしたように、鉄は高温の火災には弱いと言いましたが、こちらの場合は鉄筋をコンクリートで覆うため、耐火性も高くなっています。多くの人が集まる学校や大規模病院などが、この鉄筋コンクリート造で作られているケースが多いのも、火災や地震に強い工法だからです。

ですが一般の戸建て住宅では、あまり採用されることがありません。理由はやはりコスト面です。家全体がコンクリートなので、それらを支える基礎や地盤も強化しなければなりませんし、工期も長くなります。そのため建築コストは、これまでに紹介した工法の中でも一番高額になります。

  • 在来軸組工法=坪単価40万~60万円
  • 鉄筋コンクリート造=坪単価60万~80万円

木造住宅の2倍の建築コストになってしまうこともあります。耐震性能に優れている家が欲しいからという理由だけで、ここまでのコストをかける人は多くありません。

免震住宅と制震住宅どっちが優れているの?

次もまた良く耳にする言葉の「耐震住宅」「制震住宅」「免震住宅」について話をします。ハウスメーカーのモデルハウスや完成見学会などに参加したことがある人なら、こう言われた経験のある人がいると思います。

  • 「ウチの住宅は免震技術を採用しているので安心です」
  • 「より地震に備えたいのであれば、当社の制震住宅を検討してみませんか?」
  • 「制震住宅や免震住宅は高額でしょう。今の技術なら耐震住宅で十分ですよ」

耐震等級と何が違うのか、疑問を感じると思います。なぜなら耐震性について深く比較検討しだすと、きりがなくなってしまうからです。この制震や免震というのは、通常よりもさらに耐震性能を高めるために開発されているものです。無くても充分な耐震性能は確保できるが、有ったらさらに耐震性がアップするというものです。

テレビが見られるスマホを探しているのに、「ウチの商品はフルセグですよ」「ウチのスマホはハイビジョン対応ですよ」というように、無くてもテレビは見られるけど、より良い物が欲しければ、こっちの商品をお勧めしますということです。

ここでは参考までに簡単な説明をしていきます。

耐震住宅とは

地震の揺れに耐えることができる頑丈な住宅のことを「耐震住宅」といいます。この記事の冒頭でも話をしたように、今の日本の建築基準法では、耐震等級1以上の住宅でなければ建てることができません。

建築基準法が改定される前の戸建て住宅と比較すると、今の戸建て住宅は十分に耐震住宅の役割を果たしています。そのため、どのハウスメーカーで家を建てても耐震住宅が標準仕様だということです。

標準仕様で耐震等級1の住宅を、耐震強度アップを目的として補強することで、耐震等級2や3にすることも耐震住宅と言えます。

ただ大きな揺れでも倒壊しないことを目的としているので、地震の揺れは直接建物に伝わります。そのため地震の度に建物の損壊が進んだり、家屋内の家具などが損壊したり転倒したりする恐れがあります。

大地震のときに亡くなる方の多くが、家具の下敷きになっていたという調査データもあります。耐震住宅だからと安心せずに、補強金具の設置なども併せて検討してみると良いでしょう。金具やボルト程度の耐震補強であれば、費用的にも高額になることはありません。

制震住宅とは

地震の揺れを制御するつくりになっている住宅のことを、「制震住宅」といいます。構造躯体に設置されている特殊な装置「制震パネルや制圧ダンパー」の働きにより、地震による揺れを大幅に軽減することができます。

ただし特殊な装置を設置しなければならないため、設置費用が掛かります。ハウスメーカーによって異なりますが、一般的には別途設置費として、50万円~100万円ほどの予算を組んでおく必要があります。

制震住宅では、上層階になるにつれ揺れが軽減できる仕組みになっています。つまり2階よりも1階の揺れは大きくなります。このことから、家具の損壊や転倒を考え、転倒防止金具などによる補強は必要だと考えておく方が良いでしょう。

免震住宅とは

地震の揺れそのものを建物に伝えない住宅のことを「免震住宅」といいます。戸建て住宅であれば、今現在で一番優れた地震対策の方法だと言えます。模擬地震の実験棟で震度7クラスの揺れを起こすと、テーブルの上にあるコップが1つも倒れない程です。

構造をわかりやすく解説すると、基礎と建物の間に免震装置を設置します。そのため地震時は、この装置が揺れを受け止め、建物に揺れが伝わらないようになっているのです。

高層ビルなどにも採用されている耐震技術なので、やはり高額な費用が掛かってしまうことが最大のネックです。免震装置を設置するためには、坪単価7万円~10万円くらいだといわれていますので、35坪の戸建て住宅だと約250万円~350万円ほどの費用が掛かってしまいます。

ここで紹介した3つ「耐震住宅」「制震住宅」「免震住宅」ですが、耐震住宅と制震住宅はリフォームでも可能です。しかし免震住宅に限っては、設置は新築時のみです。後々やっぱり免震装置を付けておけば良かったと後悔しないためにも、慎重な検討をお勧めします。

また設置後のメンテナンスも必要なので、何年間でいくらのメンテナンス費用がかかるのか等、営業マンにしっかりと話を聞いておくようにしましょう。

耐震性能は等級じゃなくて「ガル」で比較する

ここまで戸建て住宅の耐震性能について長く話をしてきましたが、これで最後です。耐震等級に関すること、工法別の耐震性能など、1回読んでもらっただけでは全てを理解するのは難しいと思います。

そこで最後に「ガル」という話をします。

最後に恐縮なのですが、この「ガル」について理解しておくだけで、各ハウスメーカーの耐震性能を簡単に比較検討することができるのです。「だったら最初に教えてよ」と言いたくなる気持ちはわかります。

ですがやはり今回話をした内容を一度読んでもらった上で、この「ガル」について話をするのが、より一層理解を深めて頂けると思います。

「耐震等級」や「耐震性能」、そして「免震住宅」などは、少しくらい名称を聞いたこともあったのではないでしょうか。しかしこの「ガル」については、名前すら初めて聞いたという人も少なくないと思います。

この「ガル」というのは、簡単に説明すると「地震が発生したときに、建物が受けるであろう負担を数字化したもの」だと思ってください。(本当のニュアンスは違いますが、住宅業界ではそのような使われ方をします)

ニュースなどで伝えられる地震の大きさは、「震度5」とか「マグニチュード7.2」などです。しかしあまりニュースでは報じられませんが、このガルでも地震の大きさを表すことができます。これまでの大地震を参考にすると。

  • 2011年の東北大地震:震度7、マグニチュード9.0、2933ガル
  • 1995年の阪神大震災:震度7、マグニチュード7.3、818ガル
  • 2016年の熊本大地震:震度7、マグニチュード6.5、1580ガル

このように比較すれば、同じ震度7の3つの地震でも、東北大地震がいかに巨大な地震だったのかが良くわかります。地震の規模を表す震度は7までしかなく、例えマグニチュード9クラスの巨大地震でも震度7としか言えません。これは耐震等級も同じです。今の日本国内では耐震等級3までしかないのです。

最近のハウスメーカーはガルで差別化をしている

ここからがハウスメーカーとガルの話になります。最近は「耐震等級3」というのが、どのハウスメーカーでも当たり前になっているので、「ウチの家は耐震等級3です」と言っても、他の企業と差別化をすることはできません。そこで使われ出したのが「ガル」です。

最近モデルハウスなどに足を運ぶと、営業マンから「ウチの家はとくに耐震性能が高いのが売りです。2,000ガルの地震も壊れません」と営業トークをされます。もちろん突然聞き覚えのない「ガル」という言葉を使われても、普通のお客さんは意味がわからないと思います。しかしそれが営業マンの狙いなのです。

営業マンは、インパクトに残る話をすることで、お客さんに自らを印象付けます。

そしてトークルームに案内して、「ガル」について説明を始めるのです。初めて聞く言葉でも、お客さんの多くは感心して聞いてくれます。何故ならガルの方が、各ハウスメーカーの耐震性能を比較しやすいからです。

つまりこれからハウスメーカー巡りをするのであれば、この「ガル」という意味を理解しておくだけで、容易に各ハウスメーカーの耐震性能を比較することができます。ただし全てのハウスメーカーが、ガルを公表しているわけではありません。

現時点でガルを公表しているのは、大手のハウスメーカーや地元の大手工務店くらいです。地方の工務店などに「ガル」のことを質問しても、知っている人は少ないかもしれません。

ガルの数値は、構造計算などで算出できるものではありません。実際に自社の建物を揺らしてみて、どれくらいの大きな揺れに耐えることができるのか、実験をしながら算出するのです。地震実験棟などを自社で持っており、多額の使用料を払って実験することができる大手企業などでなければ、ガルを基準とした数値は出すことができないのです。

注文住宅の耐震性能まとめ

2017年現在の日本国内の建築基準法に沿って建てられた住宅であれば、特別な地震対策をしていなくても、震度7クラスの大地震でも建物が倒壊する恐れは少ないです。あとは自己防衛として、どこまでの耐震対策を考えるかということです。

耐震性能にこだわるあまり、坪単価が20~30万円も高い工法で家を建てるのは、賢い選択肢だとは思いません。最初に予算を組む段階で、自分達はどのレベルまでの耐震性能を求めるのか決めておくことをお勧めします。

管理人の個人的な見解ですが、ここでは耐震等級3のハウスメーカーをお勧めします。もし予算的に余裕があれば、耐震住宅と免震住宅の話を聞いてから設置するか否かを決めれば良いと思います。耐震性能だけで工法を変更する必要はそうないように感じます。

どのハウスメーカーで建築しても、最低レベルの耐震性能は保証されているので、あまり神経質になって考えすぎないようにしましょう。

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