新築で一戸建てを作った際の各メーカーの保証期間を比較

新築で一戸建てを作った際の各メーカーの保証期間を比較

注文住宅を建てる場合、業者によって保証期間が異なります。分かりやすく表にまとめたので参考にしてもらえばと思います。

企業名 工法 標準保証 最大保証
アイフルホーム 木造軸組 10年 30年
ユニバーサルホーム 木造軸組 10年 30年
一条工務店 木造軸組 10年 30年
クレバリーホーム 木造軸組 10年 30年
住友林業 木造軸組 30年 60年
タマホーム 木造軸組 10年 60年
ヒラキハウジング 木造軸組 10年 不明
スウェーデンハウス 木質パネル 10年 20年
積水ハウス 鉄骨系 30年 60年以上
ダイワハウス 鉄骨系 20年 60年以上
セキスイハイム 鉄骨系 20年 60年
ヘーベルハウス 鉄骨系 30年 60年
三井ホーム 2×4工法 10年 30年

今回はハウスメーカー選びのポイントの1つ、各メーカーの保証内容について分かりやすく解説していきます。

各社の保証内容を比較

各ハウスメーカーの具体的な保証内容について解説します。

耐用年数の問題があり、木造系は比較的保証期間が短めで、鉄骨系は保証期間が長めに設定されていることが多いです。

ただ単に保証期間の長さだけでなく、ハウスメーカーの工法や構造にも注目するのがポイントです。

アイフルホーム

アイフルホーム

工法 木造軸組
標準保証 10年
最大保証 20年
URL http://www.eyefulhome.jp/

無料点検は20年まで、それ以降は有料となります。点検はアイフルホーム本社ではなく、建築請負契約をした各地域の加盟店が実施します。構造部分の基本保証に関しては10年、それから先は10ごとの延長保証となり、最大30年までです。

フランチャイズだからなのか、ホームページをみてもあまり保証については詳しく書かれてないように感じました。書いてあるにしてもわかりづらい印象です。

ユニバーサルホーム

ユニバーサルホーム

工法 木造軸組
標準保証 10年
最大保証 20年
URL https://www.universalhome.co.jp/

初期保証は10年で、10年目に有料メンテナンスを実施することで、最長30年まで延長ができます。地盤も10年ごとの有償メンテナンスを受けることで、一生涯保証となります。

無料点検は10年で、10年目で有料メンテナンスを実施すれば25年目まで8回にわたり定期的に実施されます。印象としては、ホームページでも詳しく解説されており、アフター保証やメンテナンスに力を入れている感じが伝わってきます。

ユニバーサルホーム保証

出典:https://www.universalhome.co.jp/guarantee/

一条工務店

一条工務店

工法 木造軸組
標準保証 10年
最大保証 30年
URL http://www.ichijo.co.jp/

初期保証は10年ですが、10年目と20年目に有料メンテナンスを実施することで、躯体部分は最長30年まで保証が延長されます。ただ心配なのが、ホームページ内で「無料点検」に関する記載をみつけることができませんでした。

もちろん無料点検サービスは実施されていると思いますが、もう少し分かりやすくして欲しいと思いました。

クレバリーホーム

クレバリーホーム

工法 木造軸組
標準保証 10年
最大保証 30年
URL https://www.cleverlyhome.com/

標準保証は10年保証ですが、10年目と20年目の有料メンテ実施で最長30年まで延長ができます。防蟻(シロアリ)に関しては、10年目以降は5年ごとの有料メンテナンスが必要です。

ホームページには、「アフターサービスとメンテナンスの保証を各加盟店が行い~」と書いてあります。やはりフランチャイズ系は、保証やメンテナンスがハウスメーカーに比べると弱い印象を受けます。

住友林業

住友林業

工法 木造軸組
標準保証 30年
最大保証 60年
URL https://sfc.jp/

これまで標準保証10年、最長30年だったのが、保証制度の見直しにより標準保証30年、最長60年に変更されました。

大手ハウスメーカーで、初期の標準保証10年は少し物足りなさも感じていたので、この保証制度の改正でより安心して住友林業の家を建てることができるようになったのではないでしょうか。

また、住友林業の「維持保全計画書」に基づき60年目まで定期的に無料点検を受けることができますし、24時間365日対応のコールセンターもあるので、緊急時にも対応してくれます。

住友林業保証

出典:https://sfc.jp/ie/support/30-60years.html

タマホーム

タマホーム

工法 木造軸組
標準保証 10年
最大保証 60年
URL http://www.tamahome.jp/

長期優良住宅であれば最長60年、その他の住宅は最長30年保証が付いています。保証の延長は、5年ごとの有料メンテナンスを受けることが条件となっています。

定期点検は10年目まで無償、その後は保証を継続することが条件となり、最長60年まで無償の定期点検を受けることができます。シロアリの保証が10年ついているのは、他のハウスメーカー(5年保証が多い)より長くて良いですね。

ヒラキハウジング

ヒラキハウジング

工法 木造軸組工法
標準保証 10年
最大保証 不明
URL http://www.hiraki-h.com/

日本を代表する超ローコスト住宅会社。公式サイトをみても、保証に関することはほとんど書かれておらず、大手ハウスメーカーのように自社独自の保証制度はないのかと思います。

法律で定められている瑕疵担保によって構造躯体部分の保証は10年間あります。定期点検に関する記載も見つけることはできませんでした。

スウェーデンハウス

スウェーデンハウス

工法 木質パネル
標準保証 10年
最大保証 20年
URL https://www.swedenhouse.co.jp/

定期点検は50年間無償です。躯体などの保証は10年、有料メンテナンスの実施でプラス10年の延長ができます。

50年の無料定期点検は、他のハウスメーカーを圧倒しているサービスで好感はもてますが、構造躯体などの大事な保証が延長10年の合計20年というのが少し気がかりです。

躯体などの保証が最長30年付いていれば最高の保証システムだと言えるのですが、その点だけが少し残念です。

スウェーデンハウス保証期間

出典:https://www.swedenhouse.co.jp/support/husdoktor50/

積水ハウス

積水ハウス

工法 鉄骨系
標準保証 20年
最大保証 50年
URL http://www.sekisuihouse.co.jp/

積水ハウスでは2018年4月に保証制度の大幅見直しが実施されました。それまで20年の躯体保証でしたが、新保証では構造躯体、防水に関しては初期30年の無料保証が受けられるようになったのは、大きくプラスだと思います。

さらに積水ハウス独自のユートラスシステム保証により、有料メンテナンスを受けることで、繰り返し10年間の延長保証が受けられます。

この延長保証制度は、一度保証が切れてしまった物件でも、必要な点検と有償工事を実施することで、いつでも再開できる点も評価できます。

セキスイ保証期間

出典:http://www.sekisuihouse.com/support/sup0504_sp.html

ダイワハウス

ダイワハウス

工法 鉄骨系
標準保証 20年
最大保証 50年
URL https://www.daiwahouse.co.jp/jutaku/index.html

構造躯体は初期保証20年で、防水に関しては初期保証15年が付いています。防蟻(シロアリ)に対しても初期保証10年ついています。

構造、防水、防蟻は、有料メンテナンス工事の実施により、10年間の延長保証が60年以降でも利用できます。さらに24時間365日対応のコールセンターが設置されていますので、何かあった場合には即対応してくれるでしょう。

セキスイハイム

セキスイハイム

工法 鉄骨系
標準保証 20年
最大保証 60年
URL https://www.sekisuiheim.com/

無料の点検・診断は60年、構造と防水に関しては標準で20年保証が付いています。構造躯体と防水の20年間保証は、ハウスメーカーの中でも長いほうだと思います。
(※通常は10年間としているハウスメーカーが多い)

ちなみに60年無償の点検・診断ですが、引き渡しから2年目までは定期点検、それ以降は定期診断と名称が違う点が気になりますよね。じつは定期診断というのは、「お客様からのご要望があれば実施しますよ」というものです。

ヘーベルハウス

ヘーベルハウス

工法 鉄骨系
標準保証 30年
最大保証 60年
URL https://www.asahi-kasei.co.jp/hebel/index.html/

ヘーベルハウスでは「ロングライフプログラム」という60年点検システムが用意されています。30年目までは無料で定期点検を受けることができますが、それ以降は有料での点検となります。

また30年目に大規模な補修工事(集中メンテナンス)を実行することになっており、この集中メンテナンスを実施することで、構造部分の30年保証を60年まで延長することができるようになっています。

三井ホーム

三井ホーム

工法 2×4工法
標準保証 10年
最大保証 30年
URL http://www.mitsuihome.co.jp/

定期点検は、30年目までは無料。それ以降は有料にて実施されます。基礎、構造躯体、防水、防蟻に関して、初期保証期間は10年となっています。

10年ごとの有料メンテナンス工事を実施することで、基礎と構造躯体については、最大30年まで保証を延長することが可能です。

三井ホーム保証

出典:http://www.mitsuihome.co.jp/home/beginner/owner_support/mainte/

 

ここまで、各社の保証期間をまとめてきました。最初の表を見ると簡単に分かりますが、ハウスメーカーによって期間に差があります。

つまり、ハウスメーカーを比べる時は費用やデザイン以外にも、保証期間についてもチェックする必要があります。実は、予算やデザインがほぼ同じなのに保証期間が異なるケースがあるので注意してください。

もし、ハウスメーカー選びで悩んでいる人は「LIFULL HOME'S」を参考にしてみてください。

注文住宅のカタログ請求サイトで、アクセス数や資料請求数などを元に独自の集計方法でまとめた人気ランキングを紹介しています。

更新は毎月で気になるカタログがあれば無料で取り寄せることもできるので、上手に活用してみてください。

10年保証は法律で決まっている

建築後のメンテナンスや保証に不安がある人に対して、ハウスメーカーや工務店の営業マンはこう言います。

「当社では基礎、柱、梁、屋根などの構造部分はもちろん、地盤やシロアリ被害にも10年の長期保証をつけていますので、何かあったときは全て保証で補えますし、最悪のケースであれば当社がその物件を買い取ってでも保証します」

これを言われると信用できると思うかもしれませんが、実は、躯体部分や雨漏りなどの欠陥については、「必ず10年間の長期保証をつけなければならない」と、法律で決まっています。

注目したいのは独自の保証部分です。大手ハウスメーカーでは独自の保証システムや無償点検サービス制度を充実させることで、他社との差別化をはかっています。

10年後に傷み始める箇所

家が傷み始めるのは、「水」の影響を受ける部分です。屋内であればキッチン、バス、トイレ、屋外であれば屋根や外壁ということになります。柱や基礎などの構造部分よりも、設備部分の方が早く劣化します。

先に話した、ハウスメーカーや工務店の10年保証部分の大半は、柱や基礎などの構造部分であり、キッチン、バス、トイレについては保証外になるケースが多いです。

水回りの平均寿命は12年~15年だと言われているので、こういった部分に長期保証をつけて欲しいところですが、実際には購入後数年(1年~2年)で、ほとんどが有償での修理対応となってしまいます。

水まわり等の設備部分を少しでも長持ちさせるには、日頃からの手入れや点検が欠かせません。となれば、注目すべきポイントは無償保証だけでなく、無償点検についてもしっかりとチェックしておく必要があります。

構造や設備部分のメンテナンススケジュールについて詳しく書かれているサイトがあります。
住宅産業協会『住まいと設備のメンテナンススケジュールガイド』
http://www.hia-net.gr.jp/schedule2.html

有償補修で保証期間が延長される

今のハウスメーカーの保証制度は一定期間の無償保証が付いています。しかしその無償期間内に有償で補修すると、無償期間を延長してくれるハウスメーカーが多いです。

わかりやすく解説するなら、10年間の無償保証が付いている場合に、実費にて問題箇所の補修をすることで保証期間を延長してもらうということです。

延長できる最大期間はだいたい20年から30年くらいに設定されているのですが、一部のハウスメーカーでは最長保証期間を50年や60年まで延長できるケースもあります。大まかに分けると、

  • 無償保証期間が10年だが有償補修で期間が延長できるタイプ
  • 無償保証期間が長いが全く延長できないタイプ

この2通りの選択になってきます。それぞれ考え方や将来的な計画があると思うので、一概にどちらが良いと断言することはできませんが、保証やメンテナンス期間は少しでも長い方が良いという人が多いです。

ただし業者によっては、保証を延長させるための補修工事費用が300万円~500万円かかる例もあるので注意してください。

まとめ

ハウスメーカーによって、保証やメンテナンスの内容が大きく異なる点について解説してきました。

保証が切れる10年目の有料メンテナンスでは、外壁塗装やシロアリ対策の再処理などで、50万円~100万円程度の費用は覚悟しておきましょう。管理人がハウスメーカーに勤めていた経験上、それくらいの費用で納まれば安い方だと思います。

当初の計画段階で、アフターメンテナンスの費用まで計算する人はほとんどいませんが、5年や10年おきに、このような費用が発生するのはかなり大きな出費です。

家の構造やデザインも大事ですが、住宅会社選びの判断材料として、アフター保証の部分もしっかり比較検討することをおすすめします。