純和風住宅の間取りと建築価格相場、外観デザインの実例

和風住宅を建てる際の坪単価や注意点を洋風住宅と比較

家を建てる際に和風住宅か洋風住宅かで悩む人は多いのではないでしょうか。

この記事では和風住宅を検討している人向けにハウスメーカーや工務店の選び方、洋風住宅と比べどれくらい予算がアップするのかなどをまとめています。

なんとなく和風の家に住んでみたいと考えている人から、実際に計画段階まで行っている人まで様々な人に役立つ内容になっているので、参考にしてみてください。

和風住宅の家の間取り例

和風住宅を建てる時に悩むのがハウスメーカーや工務店選びだと思いますが、ポイントは和風住宅の実績が多い業者を見つけることになります。

業者によって和風住宅の得意不得意があって、実績の多い会社ほどいろいろなアイデアを提案をしてくれるからです。

ここからは和風住宅が得意なハウスメーカーを3社ピックアップして紹介するので、業者を選ぶ際の参考にしてもらえばと思います。

もしたくさんのハウスメーカーや工務店を比較したいなら、ポータルサイトLIFULL HOME'Sで「和風住宅のカタログ特集ページ」があるので、チェックしてみてください。

和風住宅が得意な業者のプランや見積もりを比べることができるので、便利です。

住友林業

「あなたが思い描く暮らしを叶える平屋」というキャッチコピーにもあるよう、家族の理想通りの平屋住宅を建てられるのが住友林業です。

外観は和風と洋風を選ぶことができ、内装も和室と洋室を共存させることができます。

また、住まいを涼しくするために敷地ごとに風向きや風量を解析してくれたり、家に日差しを取り込むために敷地ごとの日照状況を把握して窓の位置を提案してくれたりと、快適な住まいを提案してくれます。

和楽

住友林業「和風平屋」

間取り

出典:http://sfc.jp/ie/style/detail/8803?photo=633 

四季の移ろいによって変化する自然と、和風住宅ならではの美しさと上品さを取り入れた住友林業の「和楽」。

点と線と面にこだわったデザインは日本の繊細な美しさを表現しています。内装に使われる和紙や土の素材にも強いこだわりがあり、美しい和風住宅を作ることができます。

大和ハウス

日本の風情を感じることが出来る大和ハウスの平屋。

大和ハウスでは空間から四季折々の庭の風景を楽しむことができ、庭との関係性を大切にしながら暮らせる平屋住宅の提案を得意としています。

寛ぐ平屋

ダイワハウス「寛ぐ平屋」

間取り

出典:https://www.daiwahouse.co.jp/jutaku/shohin/xevoGranWoodHiraya/suggestion.html 

「寛ぐ平屋」という名前通り、天井が高く落ち着きのある空間づくりをテーマにしている商品です。

「気がつけばいつも家族がここに集まっている」そんなリビングを実現してくれます。洋風住宅のリビングとはひと味ちがう、落ち着きのある和の空間で生活できます。

タマホーム

最後にローコスト住宅の純和風平屋を紹介しておきます。

日本の家には日本で育った木がふさわしいという考えのもと、構造躯体部分に国産木材を100%使用しているのがタマホームです。

間取りやデザインにこだわりすぎると、家に合わせた暮らしをしなければならなくなるのですが、タマホームの和風住宅は日本古来の伝統工法で建てる家なので、住む人の暮らしに合わせた柔軟な家づくりできます。

下記の画像は、2階建て住宅ですが平屋の画像がなかったので、イメージしやすいように平屋っぽい建物を選びました。

和美彩

タマホーム「和美彩」

間取り

出典:http://www.tamahome.jp/products/lineup/daianshin/wabisai/

画像の「和美彩」には国産ひのき無垢材が使用されており、日本の木ならではのぬくもりや香り、強さや懐かしさがあります。

耐震性・耐久性に優れており標準仕様でも「長期優良住宅認定基準」に対応し、長く安心して暮らせる家となっています。

2013年度にはグッドデザイン賞を受賞しています。

 

ここまで和風住宅が得意なハウスメーカー大手3社をピックアップして、各社で人気の家を紹介してきました。

もちろん、この他にも色々なハウスメーカーや工務店があるので、なるべくたくさんを比較してから決めましょう。

先ほど紹介した「和風住宅のカタログ特集ページ」から、自分が住んでいる地域の業者を探せるので、有名な業者だけじゃなく、幅広く探すのが建築費用を安く抑えるコツです。

色々な業者を比較することで、間取りやオプションに関して、節約するべき所も見えてくると思います。

ハウスメーカー選びのポイント

和風住宅を検討しているのであれば、以下の3つの点に気をつけてハウスメーカー選びすることをおすすめします。

ベテラン営業マンに依頼する

洋風住宅を建てる人が多いため、注文住宅の営業マンでも和風住宅に関する知識の無い人が多くなっています。

入社5年くらいの営業マンでも、和風住宅を手がけたのは1回しかないという人も珍しくないほどです。

設計士も同じで、その住宅会社の設計士が27歳前後で中堅だとしても、和風住宅を扱ったケースはわずかなケースが多いです。

このことから、和風住宅の設計やプランニングが特別難しいということはありませんが、やはり経験豊富なベテランの方が何かと心強いのは言うまでもありません。

標準仕様とオプション仕様に注意

ハウスメーカーによって、坪単価に含まれている標準仕様の範囲は異なります。和室が標準仕様の会社もあれば、オプションになっている場合もあります。

なかには和室の押入れを1つ作ることでさえも、オプションになっているハウスメーカーさえあるほどです。

そのようなハウスメーカーで、純和風の戸建て住宅を建てるとなれば、予想以上のオプション費用が発生する恐れがあります。

どこまで標準仕様で対応できるかを最初に確認し、それらを比較材料として、ハウスメーカー選びをするのも1つの方法です。

完成イメージを明確にする

理想の家を建てるには、平屋以外の家にも言えることなのですが、イメージを明確にすることが非常に大切です。

イメージを明確にするためには、ネットで画像を検索したりカタログ請求したりして、いろいろな家を見てみることをおすすめします。

理由はしっかりしたイメージを的確にハウスメーカーに伝えないないと、完成した家を見て失敗したと感じてしまうからです。

平屋住宅のメリットデメリット

平屋住宅は階段がなくフラットな空間であることから、老後も安心して暮らせるという理由や、家族とより多く触れ合うことができるなど人気があります。

しかし、そんな平屋住宅にもデメリットがあります。

そこで、ここからは平屋住宅を検討する際に知っておきたい、メリットとデメリットをご紹介していきたいと思います。

メリット

  • 家族とのコミュニケーションがとりやすい
  • 階段がないため安全
  • 地震に強い
  • 生活動線がスムーズ

階段がなくフラットなため、どこにいても家内全体に目が届きやすく、家事の生活動線もシンプルになり、家族とのコミュニケーションもとりやすくなっています。

そして、階段がないため登り降りする必要もなければ、2階がないことから構造的に安定しており、地震にも強いです。

さらに大抵はバリアフリーとなっているので老後でも安心して暮らせ、長く住むことができる住宅づくりができます。

デメリット

  • 広い土地が必要
  • 防犯が不安
  • プライベートな空間を作りにくい
  • 坪単価が高くなりがち

平屋はワンフロアなので、部屋を多く作ろうと思えば広い土地が必要となります。

そして、家族とのコミュニケーションがとりやすい反面、プライベートな空間が作りにくく常に人の音や気配を感じやすくなります。

リビングに大開口の窓があり庭につながる構造が多い平屋は、防犯面で不安な部分があるので、割れにくい窓にしたりライトをつけたりと防犯対策をしっかりとした方が良いでしょう。

坪単価も高くなりがちなのですが、坪単価については後で詳しく説明したいと思います。

和風住宅と洋風住宅の違い

一般的な和風住宅と洋風住宅の違いについて、簡単に表にまとめてみました。

和風住宅 洋風住宅
玄関 引き戸 ドア
屋根 日本瓦 スレート
部屋 和室 洋室
構造 木造住宅 軽量鉄骨や2×4住宅
外壁 漆喰やモルタル ガルバリウムやレンガ調
その他 縁側がある テラスがある

一般的にはこのような違いで、和風と洋風に分けている人が多いのではないでしょうか。ですが違いが必ずしもこうあるべきというものではありません。

和室があって瓦屋根でも洋風の家はありますし、最近はガルバリウム鋼板を外壁に使っている和風住宅もあります。このように和風住宅、洋風住宅の定義は曖昧になっています。

坪単価の違いは

和風住宅を建てる際に内装まで和風にこだわるのか、外観のみを和風に仕上げるのかで坪単価は違ってきます。

外観のみ和風にするのであれは洋風住宅と内装は同じ仕様なので、坪単価はほとんど変わりません。

ただ、屋根を瓦にしたりだとか内装まで和風にこだわったりすると、さらに割高になっていきます。

最終的な建築費を比較すると多くのハウスメーカーでは、和風住宅の方が洋風住宅よりも1割から2割くらい割高になっていることが多い傾向にあります。

坪単価で5万円~10万円くらい上乗せして考えておくようにしてください。

建築士や大工に依頼した場合の坪単価は?

これまでの話は、ハウスメーカーで和風住宅を依頼した場合ですが建築士や大工に依頼して和風住宅を建てる場合、さらに高額な建築費になる可能性があります。

和風住宅では、家の中の柱や梁を隠さないで表面に出します。

これを化粧柱といいますが、表面に見える形にするので、集合材を使わずに無垢の柱にこだわる人が多いです。

そうすると当然木材費も高額になります。

床の間に使用する床柱は、1本で数百万円することも珍しくありません。それに真壁などの職人への依頼も高額な出費になりがちです。

このように和風住宅は、少しでもこだわりの材質を使おうと思えば一気に金額が跳ね上がることも珍しくありません。

建築士や大工に依頼するときは、しっかりと費用面の打ち合わせをしておくことも大事です。

まとめ

平屋の和風住宅を建てることは洋風住宅を建てることより難しく考えている人が多いですが、ポイントを抑えておけば問題ありません。

建てる場合は洋風住宅よりも割高になるケースが多く、金額にすると建築費の1割~2割くらいはアップすると考えておきましょう。

外観だけを和風にしたいのであれば高額にならないケースもありますが、ハウスメーカーによって標準仕様が異なるので、業者を選ぶ際にはどこからオプション対応になるのか細かく確認しておく必要があります。

最終的に洋風住宅にするのか、和風住宅にするのかは個人の好みによる部分は大きくなります。長く住む家なので自分達にとってどちらがよいのかということをしっかり考えて選択をしましょう。

絶対に和風にすると決めている人以外は、一度同じ予算でどんな洋風住宅が建てられるのか、カタログを取り寄せて比較してみるのがよいかもしれません。

色々な住宅を見てから最終判断をした方が、あとで後悔をすることも少ないと思います。