注文住宅で家を建てる際に予算オーバーで削るならどこがよいか?

2,500万円の予算のはずが、いざ上がってきた見積りをみると3,000万円で、500万円の予算オーバー。

小さな金額ではないので、「500万円なんて削れるはずない」と思ってしまいますが、諦めるのはまだ早いかもしれません。元ハウスメーカーの営業マンとして言わせていただければ、500万円予算オーバーなんてよくあることです。

500万円の予算オーバーとなった場合の対処法としては、以下のことが考えられます。

  1. ローコスト住宅を検討する
  2. 間取りを妥協して坪数を削る
  3. とにかく値引き交渉にかけてみる
  4. 設備など、徹底的に検討する

この1番~4番、すべてやることをおすすめします。さすがに、500万円を削るためには、このすべてをやらないと厳しいと思います。

40坪クラスの注文住宅で、初期プランニングと見積りであれば、間違いなく350万円は簡単に削ることができますが、残りの150万円が苦労します。

予算との葛藤は、注文住宅を建てる宿命のようなものです。皆さんも同じように、あれこれと数字と葛藤しながら最終予算に合わせています。

ここでは、予算オーバーしてしまったときにはどこを削れば良いのかについて解説します。

予算オーバーした際に削れるところ

コストを削れる項目について解説していきますが、マイホーム建築に対しての思い入れは人それぞれですので、あくまでも削れる部分の目安として参考にしてください。

間取りを再検討する

まずは、コスト削減が簡単な間取りの変更を考えましょう。

40坪3,000万円クラスの家であれば、1坪の単価はおよそ60万円~65万円になります。8畳の和室を6畳に変更するだけでも60万円削ることができます。(1坪=約2畳)

ハウスメーカー側も、最初はこういった部分から打診してくると思います。ただの客間であれば、8畳を6畳にするのも有効でしょう。

子供部屋の間取りを考える

「子供が大きくなって家を出て行くことを考えると、子供部屋はそこまで広くなくても良いんじゃないですか?」という提案も、ハウスメーカーの得意技です。

中学1年生と小学4年生の子供がいる家庭だとすると、中学1年生の子は、その家にわずか5年しか一緒に住まないかもしれません。上の子が18歳で家を出ると考えれば、下の子は中学2年生です。

そう考えると、子供部屋は2つとも同じ広さにする必要はないと思います。子供部屋は6畳を2部屋と考えていたのを、5.5畳と4.5畳の部屋に変更することで、一坪分減らすことができます。

弟はお兄ちゃんが家にいる間狭い部屋で我慢した分、お兄ちゃんが家を出たあとは10畳の広い子供部屋を手にいれることができるので、兄弟間のトラブルも起きないと思います。

廊下の不要な部分を削る

間取り関連で削る場合に、一番おすすめしいたい箇所があります。それは廊下部分です。

間取りから削るといえばリビングや和室、子供部屋ばかりに注目してしまいますが、一番不要な箇所といえば廊下です。廊下の幅を狭くするということではありません。あくまでも、廊下の不要な箇所を効率的に削ろうということです。

この画像の間取りでは、2階部分の廊下に無駄なスペースがあるように思います。

1階をリビング階段にして、階段の向きを逆にしてしまえば、2階部分の廊下スペースを大幅に削減できます。

もしくは、階段の向きはこのままで、2階の右下側にある子供部屋を、左下の子供部屋と隣合わせにしてしまう方法もあります。それだけでも1坪から1.5坪ほど削れると思うので、上手くいけば1.5坪×60万円=90万円のコストカットができます。

ただし、この間取り例では、コストが安い総二階建てタイプになりますので、二階の間取りを削るということは総二階建てでは対応できなくなり、逆に予算が上がる可能性もあるので注意が必要です。

そこまで上手く調整できないにしても、廊下スペースはどの家でも0.5坪ほどカットできることが多いので、まずは廊下スペースに無駄な箇所がないかチェックするところから始めてみましょう。

キッチンやバス・トイレなどの設備のグレードを検討する

これも一般的なことですが、キッチンやトイレ、バスルールなどの設備のグレードを再検討することです。

システムキッチン1つでも、こだわりをなくせば簡単に20万~50万円くらいの価格差が出ます。ユニットバスも、1.5坪タイプを1.25坪や1.0坪タイプに変更すれば、差額が発生しますし坪数の削減もできて一石二鳥です。

キッチンを削るのは最終手段

システムキッチンのグレードだったり、キッチンスペースの広さを削減するのは、あまりおすすめできません。どうしてもキッチンスペースの広さを削減しがちなのですが、後々家庭内でもめてしまうケースがかなり多いです。

奥様からするとキッチンは聖域です。そのキッチンをご主人の判断で削ってしまうのはどうかと思いますし、たとえ奥様が納得されていても、使い続けるうちに後悔することが多いようなので、キッチンに関しては最終手段として考えて、手をつけないでおく方がいいでしょう。

実際に管理人が担当させてもらったお客さんで、、坪数を減らすため、迷いに迷ってキッチンの勝手口をつけない選択をしましたが、引渡し後もずっと奥様から、「勝手口がないから本当に不便!」と旦那さんが愚痴られていて、可哀想になりました。

キッチンのコストを削る場合は、時間をかけてしっかりと話し合ってから決めるようにしましょう。

窓サッシを妥協してはダメ

それともう1つ良く提案されがちな箇所が窓サッシです。ここは削るべき箇所ではありません。

窓サッシは、高気密・高断熱住宅ではかなり重要ポイントなので、グレードを落とすということは、気密性能や断熱性能を諦めるのと同じことです。

最近の主流は「複層Low-eガラス」ですが、これをペアガラスやアルミサッシに変更するだけで、ビックリするくらい金額が違うのですが、窓サッシは無理をしてでもグレードの高い窓サッシに変更しても良いくらいです。

どうしても窓サッシのコストを減らしたい場合は、窓ガラスを変更した場合の気密性(C値)や、断熱性(Q値)、光熱費などをシュミレーションしてくれる工務店やハウスメーカーがあるので、色々と相談してみましょう。

面積数の広い材料を安価なものに変更する

大手ハウスメーカーなどでは、構造に使われている木材などを変更することは基本的に受け付けてくれません。

工務店や建築士に依頼するのであれば、木材などを希望のものに変更することができる場合もありますが、構造に使われている材料を変えるということは、住宅の耐久性にも関わってくるので、あまりおすすめできません。

では、構造の木材以外に、どのような部分の材料を変更して予算を削っていくのかですが、それはフローリングの床材、壁紙、外壁や屋根材などです。

外壁や屋根材というのは、大手ハウスメーカーだと、選択できる材料以外への変更は基本受付てくれませんので、ここでは室内関係で話をしていきたいと思います。

フローリングはコストカットが期待できる

室内の材木といえば、真っ先に「フローリング」が思いつくのではないでしょうか。

基本的に予算を浮かすことが目的なので、なるべく使用面積が広い部材から検討していくのがセオリーです。

フローリング材は言うまでもなく室内の木材としては一番使用面積が多い部分です。そのためグレードを落とすことで、かなり高い金額を浮かせることができる場合があります。

壁は塗り壁からクロスなどに

壁紙のグレードを落としたり、和室を塗り壁からクロスに変更するなどでコストが違ってきます。

和室の壁は職人さんを入れなければいけないので、それを他の部屋と同じようにクロスにするだけでもずいぶんと違ってきます。

外壁はシンプルな材料に

外壁で変更できそうな部分といえば、レンガ風の部分を無しにするなどです。これだけでもかなりの予算を浮かせることができます。

とにかく材料を安価なものに変える場合は、使用する面積数が広い部材から再検討していくことがおすすめです。

再検討できる部分と出来ない部分

上記であげた以外にも予算削減できる部分は多数あります。しかし全部言い出すとキリがないので、ある程度まとめて話をしたいと思います。次のように分けて考えてみましょう

  • あとからでも何とかなるもの
  • あとから付けることができないもの

こうして考えると、再検討できる部分がみえてくるはずです。

後からでも何とかなるもの

「あとからでも何とかなるもの」というのは、家の引渡し後でも付けられるもの、という意味です。家具や家電、カーテンに照明器具などです。

これらは、家の引渡し後であっても、自分たちで安価なものを買い揃えて、取りつけることが簡単にできます。

特に家具類は、新築にあわせて新品を購入したいところですが、これまで使っていたものを優先的に使い、あとになって順次買い替えていくこともできるはずです。

食器棚などは、寸法が大事になるので新調するしかない場合もありますが、タンスやベッドなどの家具類は、どうしても新居と同時に揃えなければならないものではありません。

あとから付けることができないもの

「あとから付けることができないもの」というのは、自分たちでは変えたり付けたり出来ない部分のことです。浴槽のジェットバスや、キッチンの勝手口などです。リフォームとして費用をかければ変えることができますが、それでは本末転倒だと思います。

他にも、駐車スペースを3台予定していたところを2台に変更したり、ガレージの電動シャッターを諦めたりする人が多いのですが、これらは後からどうにかできる部分ではありませんので、より慎重に検討を重ねる必要がありますし、できることなら妥協しない方が良い部分だともいえます。

確認申請後は間取りや構造の変更はできない?

確認申請後であっても、ある程度の変更は可能です。ハウスメーカーや工務店によっては、「確認申請後なので変更は一切できません」という場合もあるようですが、実際には軽微な変更であれば簡単にできます。

ただし、変更届けや計画変更書などを再度提出しなければならないので、ハウスメーカーや工務店にしてみれば、できる限りやりたくないというのが本音だと思います。

間取りの大幅な変更などは問題外ですが、床面積を少し削ったり、窓の位置を変更したりすることはできますし、簡単な変更届けを提出する程度ですみます。

確認申請後に、どの部分が変更できるのかを知っておくだけで、ギリギリまで図面見ながら削れる部分を考えることができるはずです。

住宅ローンから削ることもできる

意外と盲点になることが多いのですが、住宅ローンから予算を削ることもできます。

住宅ローンでコストを削る一番の方法は、金利が少しでも低い住宅ローン商品に変更することです。3,000万円の借入を予定しているとして、金利が0.2%違うだけでかなりのコストがカットできます。

全期間固定金利「2.0%」と、「2.2%」で比較してみます。今回は、住宅ローンにかかる事務手数料などの諸費用は省きます。

金利2.0%の支払い総額=約4,174万円
金利2.2%の支払い総額=約4,304万円

こうして比較すると、金利が0.2%違ってくるだけで支払い総額は「130万円」も違うことがわかります。坪単価60万円の家だと、面積を2坪削ったのと同じになります。

まとめ

一生に一度の大きな買い物だから、どうしても妥協したくないという気持ちはすごくよくわかります。

ここでは、色々な予算削減の方法を書いてきましたが、まず一番目にするべきことは、ご両親への援助のお願いだと思います。

可愛い孫たちが住む家なのですから、100万円くらいはポンっと援助してくれるケースも少なくないです。それがムリだったとき、坪数の削減や設備品の取り捨てを検討していきましょう。

最初にも言ったように、初期段階のプランニングだったら、予算500万円オーバーはよくあることです。ほぼすべての人が、そこからなんとか苦労して、試行錯誤しながら500万円を削っていきます。

「自分たちの検討していた予算よりも500万円もオーバーしてるからやっぱりムリだ!」と考えずに、どうにか試行錯誤してマイホームを建てていきましょう。苦労した分、完成したときの喜びも倍増するはずです。

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