ZEH(ゼッチ)住宅の価格相場と補助金の注意点

ZEH(ゼッチ)住宅の価格相場と補助金の注意点

この記事では、ZEH(ゼッチ)住宅とは何かという基本的なことから、気になる価格面の問題や補助金制度、そしてZEH住宅にするメリットやデメリットを紹介しています。

補助金制度は、年間で予算が決まっており先着順になっています。ZEH住宅を検討している人は、できるだけ早めに計画を立てるように注意しましょう。

【目次】ZEH(ゼッチ)住宅の特徴と建て方
  1. ZEH(ゼッチ)住宅について
    1. ZEH住宅の価格相場
    2. ZEH住宅の基準
  2. ZEH住宅のメリット
  3. ZEH住宅のデメリット
  4. ZEH住宅を建てる流れ
    1. 補助金の申請方法と手順
    2. ZEH補助金を利用する際の注意点
  5. まとめ

ZEH(ゼッチ)住宅について

まず、ZEH住宅とは何かについて、簡単に解説します。

ZEHとは、「Zero Energy House」の頭文字を取った略称です。正確には「net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」です。

「net」とは英語で「正味」を表す単語で、無理やり日本語に訳すなら「自家発電で電力消費をほぼまかなえる家」という感じになります。

優れた断熱性や自家発電設備を持ち、計算上、外部からの電力供給を受けなくても快適に暮らすことのできる家をZEH住宅と呼んでいます。

ZEH住宅と認定されるにはさまざまな規準をクリアする必要があるのですが、まずは気になるZEH住宅建築にかかる費用面に触れたいと思います。

ZEH住宅の価格相場は?

最近、自分で家を建てよう、もしくはリフォーム、リノベーションしようと思った人なら、一度は太陽光発電など自家発電設備について調べたことがあるかもしれません。そして、中には価格を見て「高い」と感じ、諦めてしまった人もいると思います。

ZEH住宅の価格も似たようなもので、一般的な戸建てを建てる際には、ZEH化すると最低でも100~150万円の追加費用が必要です。

当然、これは最低クラスの設備投資になりますので、大きな家やより充実した設備を導入しようとするとさらにコストは高くなります。

ただ、ZEH住宅にかかるコストは単に創エネ設備を整えるときにかかるコストと大きく違う点があります。それは、国から補助金が出るということです。

申請手続きを行って、ZEH住宅を建てたあと一定額が返ってくるというタイプの補助金ですが、将来的に見れば快適な暮らしを安く手に入れることができます。

なお、平成30年度におけるZEH補助金の最大交付金額は「90万円+α」となっています。ZEH住宅を建てるための追加費用が100~150万円であることを考えると、かなりの金額が国から補助されることが分かります。

ZEH住宅の基準

ZEHの補助金を受けるためには、ただ省エネ住宅を建てればいいというわけではありません。ZEH住宅の認定を受けるためには、ある一定の要件、基準を満たす必要があります。ZEH住宅に求められる基準は4つありますので、簡単に解説していきます。

強化外皮基準を満足すること

強化外皮とは簡単にいえば、家に使う壁材のことです。これが省エネの観点から一定の水準を満たしているかと言うのがZEH住宅の基準の1つ。

より厳密に言うと、UA値(外皮平均熱貫流率)やηA率(平均日射熱取得率)の基準を満たしているかなど細かく分類されるのですが、簡単にいえば、「家の中から外へ熱や冷気を逃さず、また家の外からの日射量を存分に取り入れることができるか」、ということです。

一次エネルギー消費量が20%以上削減されていること

ここでいう一次エネルギーとは、照明や冷暖房などの換気、そして給湯など生活の中で必ず消費されるエネルギーのことです。こうしたエネルギーの消費量は、家の床面積や居住人数などで求めることができるようになっています。

これが、一般住宅の基準として定める数値よりも20%以上の省エネが実現できているかということです。

再生可能エネルギーが導入されていること

これは簡単ですね。家に太陽光発電や燃料電池、エコキュートなど、創エネ設備が整っているかという基準です。

再生可能エネルギーの生産量が基準を満たしているか

より具体的には「再生可能エネルギーと差し引きして、基準一次エネルギー消費量から100%の一次エネルギー消費量が削減されているか」という項目です。創エネ設備が生み出すエネルギーで、計算上の一次エネルギー消費量をまかなうことができるか、という基準になります。

この基準に求められているのは、計算上の一次エネルギー消費量であり、実際に住んだときに家中のエネルギーを自家発電でまかなうことができるかどうかは関係ありません。

実際に住んだ人が一般的な基準以上にエネルギーを消費してしまって、自家発電設備ではエネルギーが足りなくなる、という可能性もあります。これがネット(正味)・ゼロ・エネルギー・ハウスと呼ばれる理由になります。

ZEH住宅のメリット・デメリット

では、実際にZEH住宅を建てたとして、そこに住むことにはどんなメリットがあるのでしょうか。国から補助金を受けられるとはいえ、建築コストが上がってしまうのは事実です。メリットがなければ自分で建てる意味はありません。

そこで、ZEH住宅を建てるメリットをいくつか紹介します。もちろん、メリットだけではなくデメリットについても解説するので参考にしてください。

ZEH住宅のメリット

ZEH住宅のメリットは、光熱費関連のメリットはもちろん、意外なものもあります。ではZEH住宅を建てるメリットから解説します。

光熱費がほぼゼロになる

ZEH住宅最大のメリットといえば、やはり光熱費が削減できることです。自家発電、創エネで家のエネルギー消費をまかなうことのできる家なので、電力会社などから電気を買う必要はなくなります。

ちなみに、2016年度の総務省の調べによれば、都内に住む2~5人家族の光熱費は年平均で約22万円~30万円となっています。これが毎年ほぼゼロになると考えると、かなり家計の負担が少なくなります。

災害に強い

全てのZEH住宅ではありませんが、蓄電池設備を導入しているZEH住宅は、災害に強い家にもなります。

なんらかの事故や災害、もしくは電力工事といった一時的停電でも、蓄電池を導入しているZEH住宅なら、外部からの電力供給に頼らずに電気を使うことができます。

また地震などによる長期的な停電が起こったとしても、家の設備が破損しなければ、数日間は生活することができるでしょう。

さらに、電気自動車を持っていれば蓄電池から充電して走ることができますので、いざというときに移動手段がないという深刻な状況を防ぐことができます。

ヒートショックや睡眠負債対策にも

ここ数年、高齢者が家の中、とりわけ浴室で失神、もしくは死亡するケースが急増しています。この原因と目されているのが「ヒートショック」という症状です。

ヒートショックとは、特に冬場に温かい部屋から寒い浴室に裸で移動し、さらに熱湯に浸かったり、かぶったりすることで血圧が急変動してしまうという症状です。詳細なデータがないので断言はできませんが、被害者は年間に1万人を超えるともされています。

このヒートショックが起きる大きな原因は、暖かい場所と寒い場所を行き来することにありますから、ZEH住宅に住み、節電のために冷暖房を我慢する必要がなくなれば、その被害も未然に防げます。

また、ZEH住宅は昨今話題になっている睡眠負債、要は潜在的な睡眠不足や不眠対策にもなります。

不眠や睡眠不足は、住環境の影響が大きいとされていて、寝所の気温や湿度などが快適でなければ、どれだけ寝ても疲労が取れないままになると言われています。しかし、寝ているときに冷暖房を強くかけすぎたままにすると、それはそれで健康に良くありません。

その点、ZEH住宅であれば、そもそも室内の空気が外に逃げにくい外皮構造になっていますから、強い冷暖房をかけなくても夏は涼しく、冬は暖かいままです。快適に過ごすことができるように設計されています。

資産価値が高くなる

同じ間取りの家を建てたとしても、ZEH住宅とそうでない住宅を比較した場合、資産価値があるのは当然前者のZEH住宅の方になります。

このような単純比較の他にも、2016年4月からBELS(建築物省エネルギー性能表示制度)という制度が施行されています。これは家電における省エネ性能表示のように、家の省エネ性能がどれくらいあるかを表示したものです。

これが普及していくと、省エネ性能の高いものが家の売却額に大きく関係する時代がきます。

これから新築を建てる、もしくはリフォームをしようという時は、将来住み替えなどで家を売るケースを想定してください。その時、ZEH住宅と一般住宅では、売却価格に大きな差が生まれるでしょう。

補助金がもらえる

ZEH住宅を建てる場合は補助金がもらえます。これは明確なメリットになるでしょう。

ZEH住宅という高性能な設備を整えようとすると、百万円単位の出費がかかります。しかし場合によってその追加出費を一部、もしくはほとんどを相殺できるのはかなり大きいことです。

ZEH住宅のデメリット

ZEH住宅にはさまざまなメリットがありますが、一方でやはりデメリットも存在します。実質、このデメリットを許容できるかどうかがZEH住宅を建てるかどうかの目安になるでしょう。

建築コストが高くなる

ZEH住宅最大のデメリットは、やはり建築コストが高くなってしまうということです。

ZEH住宅を建てるとなると、太陽光発電などの自家発電設備、創エネ設備を整える必要があります。また、壁や床、天井などに通常よりも高価な強化外皮を使用しなくてはなりません。窓ガラスも断熱ガラスです。

これらの追加コストは、最低限ZEH住宅の基準を満たす最も安価なものを選んでも、100万~150万円ほどかかります。またこれは一般的な戸建てを想定したもので、それよりも大きな家だったり、蓄電池などの設備も整えようとすると、さらに費用がかかります。

いくら補助金がもらえるとは言っても、新築工事以前に交付されるわけではありませんので、まずは手元にお金が必要になります。

特定の建築会社にしか依頼できない

ZEH住宅は基準を満たす家を建てれば良いというわけではなく、ZEHビルダーと呼ばれる特定の建築業者に新築を依頼したときのみ、補助金の申請を受け付けてもらえるシステムとなっています。

ZEHビルダー以外の建築業者に依頼してZEH住宅を建てることもできますが、このケースでは補助金を受け取れなくなってしまいます。

ZEHビルダー探しには、「タウンライフZEH住宅特集」が便利です。一括見積もりのサイトですが、登録しているのは当然ZEHビルダーで、3分程度の簡単な入力で複数の業者に見積もりが依頼できます。業者を比較すれば、自分達の理想のZEH住宅を安い費用で建てられるでしょう。

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補助金を利用してZEH住宅を建てるなら

ZEH住宅を建てたいのであれば、できるかぎり早く新築計画を進めることが大切です。ZEH住宅の新築には補助金が交付されていますが、実はこの予算は年間で一定額しか用意されておらず、先着順となっているからです。

ではどのように補助金を受け取るのか、その申請方法と補助金受給までの流れを解説します。

ZEH補助金の申請方法と流れ

ZEH補助金を受け取るためには、まずZEHビルダーと呼ばれる指定業者にZEH新築の依頼をださなくてはなりません。ZEHビルダーに認定されていない業者に依頼しても補助金は受け取れないので注意しましょう。

しかし、一度ZEHビルダーと注文住宅のプランを相談し、建築契約が済んでしまえばほとんどやることはありません。国への補助金申請などは業者が主導してやってくれます。

以下に簡単なZEH住宅給付までの流れを紹介します。

新築予定地周辺のZEH登録ビルダーを探す

まずはZEH住宅を建てる相談をするため、新築予定地周辺で営業を行っているZEH認定ビルダーを探しましょう。

ZEHビルダーは、ZEH補助金の受領・執行を行っている「SII(一般社団法人環境共創イニシアチブ)」のホームページから、都道府県別で検索することもできます。

なお、検索するのが面倒な人やできるだけ早く探したい人にはZEH住宅ビルダー向けの一括見積もりサイトもあるので、合わせて検討してみましょう。

複数のZEHビルダーから依頼業者を厳選する

ZEHビルダーを見つけたら、できるだけ複数の業者から見積もりをもらい、ZEH住宅の建築計画などについて相談しましょう。

予算や間取り、家のコンセプトや省エネ、創エネ設備をどこまで導入するかなどは人によって異なります。できるだけ自分の希望に沿った家造りができる業者を見つけましょう。

ZEHビルダーと建築プランを相談する

依頼したい業者が決定したらZEH住宅の細かい部分についての相談をします。

ZEH住宅の要件を満たすかどうかなど詳しい計算は業者がやってくれるため、依頼人はおおまかな予算や省エネ、創エネ設備の希望を伝え、また自分や家族のライフスタイルについても相談しておくと、住みよい家ができます。

ZEHビルダーに補助金申請をしてもらう

新築の計画が定まったら、まずはその時点で業者にZEH住宅補助金の申請をしてもらうことになります。ZEH住宅の事業計画はその要件を満たしているかSIIで審査が行われ、補助金交付の決定通知がきてから事業に着手することになります。

ZEH住宅完成

補助金の交付が決定したら、この先は通常の新築住宅建築と同様に工事が着手されます。そして新居が完成したら、通常通り引っ越し、住み始めることになります。

依頼人としては特別な手続きなどは必要ありませんが、新居完成時は業者側からSIIに事業完了報告が提出されます。

補助金の入金と定期報告アンケートの提出

ZEH住宅工事の事業完成報告をSIIが受け取り、場合によっては現地調査を経て、問題なしとされれば、この時初めて補助金の給付が行われます。

ちなみに補助金の給付までには新居完成から数ヶ月、あるいは半年ほどの間があるので注意しましょう。

また、ZEH補助金を利用して建てた家に住む場合、定期的にアンケートに答える必要があります。補助金を受け取った人の義務になりますので、必ず回答するようにしましょう。内容は難しいものではありません。

ZEH補助金利用の注意点

ZEH補助金給付までの流れを見てもらっても分かる通り、実際のところZEH住宅を建てようと思ってすべきことは、ZEHビルダーに建築を依頼するぐらいのものです。

しかし補助金を利用する際、いくつか注意しておきたい点があります。もしこれを破るとZEH住宅を建てたにもかかわらず補助金が受け取れない、あるいは補助金を返還しなくてはならないということになります。

ZEH補助金が出るのは本住居のみ

新築に補助金が交付されるのは、建てたZEH住宅に申請者が常時住んでいるという場合のみになります。セカンドハウス、別荘、事務所として使用する家の新築や改装にZEH補助金を利用することはできません。

完成後のアンケートは絶対に回答すること

補助金を使って建てたZEH住宅には一定期間、家に関するアンケートが送付されます。このアンケートは補助金を受け取った代わりに回答しなくてはいけないものなので、これを無視し続けると補助金を返還しなくてはいけなくなります。

忘れていたなどで回答が遅れた場合でも一発で返還対象になってしまうことはありませんが、できる限り速やかに回答するようにしましょう。

6年間は住み続けなくてはいけない

補助金を使って建てたZEH住宅には、基本的に6年間の居住義務が課されることになります。これに違反した場合は補助金を返還しなくてはいけません。

ただし、絶対に6年間は引っ越しができないというわけではなく、期間内でも申請を行い、引っ越しや物件の売却が妥当とみなされた場合は受理されます。

また、他にもZEH補助金を利用して利益を得ることは禁止されているため、例えば古くなった家をZEH補助金を使ってリフォームし、すぐに高値で売却することでリフォーム代以上の利益を上げるということも禁止されています。

ZEH(ゼッチ)住宅まとめ

最後に、ZEH住宅の要点と補助金について整理してみたいと思います。居住者としてZEH住宅について知っておきたいのは以下の4つです。

  • ZEH住宅にすれば年間20万を超える光熱費の支払いが実質ゼロになる
  • ZEH住宅を建てるための追加費用は最低でも100万円以上かかる
  • ZEH補助金を利用すれば最大90万円+αの補助金が受け取れる
  • ZEH補助金を受け取るためにはZEHビルダーに建築を依頼する必要がある

これはZEH住宅の一側面でしかありませんので、実際にどれぐらいの費用がかかるかなどはZEHビルダーに相談をしてみたほうが早いです。また、興味はあるけど予算が足りないという人でも、ZEH新築向けに特別な住宅ローンプランを提供している業者もあります。

なお、近い将来ZEH住宅を建てようかと考えている人はできるだけ早いほうが得になると思います。

2018年度のZEH補助金制度では先に挙げた通り、最大90万円+αの交付となっていますが、実は補助金が始まった2016年度は、最大125万円+αが受け取れました。ZEH住宅に関心が高まり、補助金を利用する人が急増加したため、1世帯あたりの給付額に減少が見られているのです。

今後も確実に補助額が減少するとは限りませんが、年間で予算に上限があり、先着順での締め切りとなっているため早いに越したことはありません。

もし悩んでいるなら、無料で利用できるサービスを活用して、複数のZEHビルダー見積もり依頼してみてください。実際にどれくらい費用がかかるのか目安になります。

見積もりを取ったからと行って新築を建てる必要はありません。これから家を建てようとしている人は、相談だけでもしておくと安心できるでしょう。

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